21名のドライバーが初参戦! 2024年の全日本カート選手権OK部門チーム体制を紹介
2024年5月2日
国内カートレースの最高峰たる全日本カート選手権 OK部門の2024年シリーズは、前年から大きく様変わりした。その主な参加者たちの顔ぶれを所属チームとともに紹介しよう。
2024年の全日本カート選手権OK部門は、2023年にスタートしたGPRカーティングシリーズのOKクラスにタイトルがかけられる形になって、レースフォーマットもGPRの方式を基本的に踏襲。タイムトライアル(TT)→決勝第1レース→決勝第2レースというシンプルなスタイルに生まれ変わった。
TTの上位8名が再度タイムアタックを行って決勝第1レースのスターティンググリッド上位8席のポジションを競い合う〝スーパーポール“(出走台数が20台を超え、TTがドライタイヤで行われた場合に実施)や、決勝第2レースのスターティンググリッドが決勝第1レースのベストタイム順で決まるレギュレーションも、これまでの全日本と異なっている点だ。
4月20~21日にモビリティリゾートもてぎ北ショートコース(栃木県茂木町)で行われたシリーズ第1戦/第2戦は、大量31台の参加を集めて熱気に満ちた大会が行われた。その顔ぶれの特色のひとつは、将来を嘱望される新鋭たちの多さだろう。参加者のうち実に21名が全日本OK部門初参戦だった。
新シリーズのフレッシュな顔ぶれを象徴するチームのひとつが、ヤマハのスカラシッププロジェクトであるFormula Blueだ。今季のOK部門では4名のルーキーをひとつのチームに集め、YAMAHA MOTOR Formula Blueとして参戦。2023年FS-125JAF部門チャンピオンの佐藤佑月樹選手、同2位の伊藤聖七選手、2022年FP-3部門チャンピオンの春日龍之介選手、2023年のFS-125CIK部門で表彰台登壇経験のある武藤雅奈選手という強力なメンバーをデビューさせてきた。
2023年全日本FP-3部門チャンピオンの酒井龍太郎選手(ミツサダ PWG RACING)は、最年少13歳でOK部門に初参戦を果たすと、第1戦/第2戦とも闘志あふれる優勝争いを繰り広げ、第1戦の2位と第2戦のポールを獲得してみせた。
そんな若手たちを迎え撃つOK部門継続参戦組も、元気がいい。中でも2018年OK部門デビューの23歳、皆木駿輔選手(DragoCORSE)は練習日からトップタイムを重ねて好調ぶりをアピールすると、大会本番では2連勝を達成、一躍今季の主役に躍り出た。
2009年から全日本の最高峰部門に参加を続けるベテラン三村壮太郎選手(AP SPEED with SOVLA)も、もてぎ大会で健在ぶりをアピールしたひとりだ。乗り慣れたDragoCORSEからCRGにシャシーをチェンジして新シリーズに登場すると、練習日のテスト走行から皆木選手や酒井選手と同等のタイムをマークし、決勝では3位と4位を獲ってみせた。
また、今大会で4位と2位に入賞したOK部門2年目の五十嵐文太郎選手(DragoCORSE)や、スーパーポール2番手と速さを披露した同3年目の野澤勇翔選手(bbR.チームエッフェガーラ)など、今季の飛躍を期待されるドライバーは多い。
さらに、もてぎ大会には長年に渡って四輪/カート双方のトップカテゴリーに同時参戦して活躍を演じ、全日本カート選手権では過去4度のチャンピオンに輝いている佐々木大樹選手が、後進のサポート役として来場。自身も古巣のTEAM WOLFからスポット参戦する可能性を口にしていた。
大きな盛り上がりの中で話題豊富な開幕大会を終えた、2024年の全日本カート選手権OK部門。次戦以降も熱気に満ちたレースが繰り広げられそうな予感だ。
2024年全日本カート選手権OK部門 チーム&ドライバーラインアップ
フォト/今村壮希、長谷川拓司、JAFスポーツ編集部 レポート/水谷一夫、JAFスポーツ編集部