走行2回目勝負となった第2戦の岡山国際サーキットトライアル
2024年7月10日
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6月9日、JAF地方選手権の岡山国際サーキットトライアル選手権の第2戦が、OKAYAMAチャレンジカップレース第4戦と併せて岡山国際サーキットで開催された。大会当日は早朝からあいにくの雨模様だったが、全ドライバーが自身のベストを尽くして走った。
2024 OKAYAMAチャレンジカップ サーキットトライアル
JAF地方選手権 岡山国際サーキットトライアル選手権 Rd.2
(2024 OKAYAMAチャレンジカップレース 第4戦内)
開催日:2024年6月9日
開催地:岡山国際サーキット(岡山県美作市)
主催:株式会社岡山国際サーキット、AC
前戦、小嶋健太郎選手が総合優勝を飾ったCT2クラスは、今回不成立とあって、同クラスで3位だった勝田裕貴選手はCT1クラスでの出走に。さらにCT1クラスの前戦のウィナー福冨航平選手も欠場しており、まさに読めない戦いとなった。
いざ蓋を開けてみると、ロータス・エキシージの勝田選手にとって不利に働いたのは、雨に見舞われてしまったこと。逆に俄然、躍起になったのがホンダ・シビック(FL5)の石田泰久選手だ。計測1周目から他を圧し、次の周に記した2分2秒175がヒート1のベストタイムに。日産・フェアレディZ(Z34)の中嶋努選手を3秒以上引き離していた。
このふたりに続くヒート1の3番手は、前回、従来のレコードを5秒も縮め、まさにパドックを震撼させたホンダ・シティ(GA2)の土居清明選手だ。そのときは「第2戦は出られません」と語っていたが、予定をやりくりしたようで「全戦出るからには、チャンピオンを狙います」と今度はキッパリ。
濡れた路面コンディションに対し、FF車かつ軽さが大いに効いた格好だ。ただコースインする直前、オフィシャルがリアの下回りをのぞき込んでいたのが気になるところ。それでもいざ走り出してしまえば、2分6秒197を記録してCT3クラス、CT4クラス勢どころか、CT1クラスの勝田選手さえも従えていた。
そしてCT3クラスの走行1回目トップは、2分11秒742を記録していたホンダ・シビック(FD2)の酒井利恭選手で、連勝を狙う木村芳次選手を1秒引き離してトップに。CT4クラスは、トヨタ・GR86の高橋太一選手が2分13秒243でトップにつけ、連勝にリーチをかけていた。
CT1クラス
ヒート2が始まるころには雨は止んでいたが、路面はまだ濡れたままで、どれほどコンディションが回復しているかは微妙なところだった。ちなみにヒート2はゼッケン順ではなく、ヒート1の順位でコースインしていくので、石田選手、中嶋選手の順で走行を開始したのだが、その次に続くはずの土居選手がコースインせず。その理由は後に明らかになる。
気になるコンディションは、石田選手が計測1周目にいきなり2分1秒693を記したことで、向上していたことが実証される。さらに石田選手は次の周に2分0秒482にまで短縮してダメ押しの一打も。中嶋選手もヒート1から2秒近くタイムを詰めるも、逆転には及ばず。
「ヒート2の方がちょっとコンディションは良かったですね。FFはウェットじゃないと駆動方式的にツラくて、当然ドライだともっと速い方がいらっしゃるので、恵みの雨になりました。結構納得できる走りだったと思います。今シーズン初優勝でして、このクルマで勝つのは初めてです」と走行後の石田選手は、結果をしっかり噛み締めている様子だった。なおクラス3位は、ヒート1から6秒近くタイムを上げてきたトヨタ・GRヤリスの矢野桐馬選手で、勝田選手は4位だった。
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CT3クラス
総合6位のホンダ・インテグラ(DC2)を駆る野村生雄選手が、CT3クラスで逆転優勝。ヒート1の3番手から約7秒の短縮を果たす2分6秒649を記録していた。走行直後の野村選手は自分のタイム、順位を把握していなかったようで「コンディションはヒート2の方がちょっと良かったけど、逆転優勝? そりゃないでしょう(苦笑)」と語っていた。
正式結果が出て、野村選手はようやく納得したようで「知らないうちに勝っていました。優勝は初めてです。今年は2戦目ですが、サーキットトライアルに出るのは20年ぶりなんですよ。まだまだ行けるだろうなと、必死に走っていたのが良かったんでしょうね」とコメント。「前回に続いてまたしても2位」と語る酒井選手が2位で、木村選手は3位に甘んじていた。
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CT4クラス
CT4クラスで逃げ切りの2連勝を果たしたのは総合10位の高橋選手だ。2分11秒017にまで短縮を果たしたが、「正直もう、今日は勝つよりも安全に事故らんようにっていうのをメインにやっていました。とりあえず勝てて良かったです。全力で走り切ったというよりは、安全運転で行かせていただきました」とは、前回のヒート2で勢い余って1コーナーでコースアウト、赤旗中断の原因をつくっていたからなのだろう。2位はスズキ・スイフトスポーツ(ZC33S)の野添光治選手で、「いつも86さんにやられているので、せめて雨のときには!」と悔しそうに語っていた。
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CT5クラス
CT5クラスのヒート2は、スズキ・スイフトスポーツ(ZC32S)の久保侑大選手がトップだったが、自己ベストは1秒以上更新も、ヒート1の土居選手のタイムには遠く及ばず。ちなみに久保選手は「サーキットトライアルは2年やってきましたが、今日でいったん引退します。9月からYarisカップに出る予定で、また戻ってきます」とのこと。2位ではなく優勝で終わりたかっただろうが、ともあれ相手が悪かった。
一方の土居選手、2ヒートを走らなかった理由は「ちょっとオイル漏れがあって、ヒート1は走れたけど、様子も良くないみたいなので、迷惑かけてもいかんからリタイアしました」とのこと。続けて「コンディションにはヒヤヒヤしました。雨が弱くなって、抜かれちゃうんじゃないかと。なんとか守りきれました」とは果たして本音か否か。総合でも5位と、GA2ショックはまだまだ続きそうだ。
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フォト/吉見幸夫 レポート/はた☆なおゆき、JAFスポーツ編集部
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