3拠点をつないだ「UNIZONE EX MATCH FOR OFFICIAL LEAGUE」は東京ヴェルディeスポーツが優勝!

レポート eスポーツ

2024年9月24日

JAF公認eモータースポーツリーグUNIZONEが、2025年のリーグ本格始動に向けて「UNIZONE EX MATCH FOR OFFICIAL LEAGUE」を開催。これは群馬・東京・愛知の3つの拠点をオンラインでつないだ公式リーグテストマッチで、4チーム8名の参加者がそれぞれの会場に用意されたレーシングシミュレーターを使用してレースを展開した。

UNIZONE EX MATCH FOR OFFICIAL LEAGUE
開催日:2024年9月12日
開催地:GUNMA eSPORTS(群馬県高崎市)、シティサーキット東京ベイ(東京都江東区)、コミュファ eSports Stadium NAGOYA(愛知県名古屋市)
主催:UNIZONE

 JAFeスポーツ部会が8月29日に行った「eモータースポーツ3か年(2024~2026年)計画」発表会で、2025年から本格始動する国内唯一のJAF公認eモータースポーツリーグ、UNIZONEのビジョンが明かされたことは記憶に新しい。そのUNIZONEがリーグ戦開幕を見据え、公式リーグテストマッチという形式で「UNIZONE EX MATCH FOR OFFICIAL LEAGUE」を実施した。

 今回のテストマッチのテーマとなったのが、選手を一施設に集める必要がないeモータースポーツならではの特徴を生かした、複数拠点をオンラインでつないだイベント開催だ。各拠点からチームが大会に参戦することで、身近な地域を活性化させるとともに、地元ファンの獲得へとつなげていくことが狙い。これらがUNIZONEでは実現できる、ということをあらかじめ実証するための場となった。

 この大会はオンラインレーシングシミュレーターソフト「iRacing」内でドライバーのレベルを示す“iRating”の数値が4,000以上のeモータースポーツプレイヤーと、JAF国際Bライセンスを保有するリアルレーシングドライバーの2名でチームが構成されている。会場は群馬・東京・愛知の3拠点とし、それぞれ現地観戦やパブリックビューイングが行われた。

 そして実況にはeモータースポーツにて世界選手権など多数参戦の実績を持つ山中智瑛氏、解説にはeレーサーにリアルレースの機会を提供する「MAZDA SPIRIT RACING」で監督を務める加藤彰彬氏が、こちらもレースが行われている会場から離れている兵庫県神戸市のeSPARKLe KOBEから出演した。

東京は江東区のシティサーキット東京ベイ、群馬は高崎市のGUNMA eSPORTS、愛知は名古屋市のコミュファ eSports Stadium NAGOYAが会場となった。
UNIZONEのエキシビションイベントではお馴染みの山中智瑛氏が実況を務める。そして加藤彰彬氏が競技長を務める傍らで解説も行った。

UNIZONE EX MATCH FOR OFFICIAL LEAGUE参戦選手

拠点:GUNMA eSPORTS(群馬県高崎市)

浅賀颯太選手&笹原右京選手

使用車種:シボレー・コルベットZ06 GT3.R
拠点:シティサーキット東京ベイ(東京都江東区)

兒島弘訓選手&イゴール・フラガ選手

使用車種:ランボルギーニ・ウラカンGT3 EVO
拠点:シティサーキット東京ベイ(東京都江東区)

石水優夢選手&大湯都史樹選手

使用車種:BMW・M4 GT3
拠点:コミュファ eSports Stadium NAGOYA(愛知県名古屋市)

武藤壮汰選手&三浦愛選手

使用車種:アウディ・R8 LMS EVOIIGT3

レースフォーマット

 これまでのUNIZONEエキシビションイベントでも実施されている「マッチレース」と「スプリントレース」がレースフォーマットとして採られているが、今回はチーム戦で行われることもあり、以前よりも多い台数でレースが行われた。

 マッチレースは各チーム2名のドライバーが出走し、トーナメント方式で計4レースを実施。なお、初戦の組み合わせは事前抽選となっている。その後に行われるスプリントレースはすべてのドライバー(計8名)が出走し、2レースにて勝敗を決めることとなった。

マッチレース

  • コース
    富士スピードウェイ
  • 周回数
    3周
  • グリッド
    予選タイム1番手、3番手、2番手、4番手の順
  • 獲得ポイント
    1位:6pt、2位:4pt、3位:3pt、4位:1pt

スプリントレース

  • コース
    モビリティリゾートもてぎ
  • 周回数
    7周
  • グリッド
    1レース目:通常グリッド
    …予選タイム1番手、5番手、2番手、6番手、3番手、7番手、4番手、8番手の順
    2レース目:リバースグリッド
    …予選タイム4番手、8番手、3番手、7番手、2番手、6番手、1番手、5番手の順
  • 獲得ポイント
    1位:10pt、2位:8pt、3位:6pt、4位:5pts、5位:4pt、6位:3pt、7位:2pt、8位:1pt

※スターティンググリッドから順位を上げた数に応じてオーバーテイクポイントを付与(1up=1pt)

UNIZONE EX MATCH FOR OFFICIAL LEAGUE 予選タイムアタック

 最初に行われた富士スピードウェイでの予選タイムアタックは、タッグを組んだチーム2名のうちエース格の1名が担当する。ポールポジションを獲得したのは、2024 FIA Motorsport Games -ESPORTS GT- 日本代表選考レースでも他を圧倒していた名古屋OJAの武藤壮汰選手だ。

 武藤選手に続いたのは、スーパーGTのGT300クラスに参戦しているバーチャル/リアル二刀流ドライバー、イゴール・フラガ選手の東京ヴェルディeスポーツで、以下石水優夢選手(TOM'S)、浅賀颯太選手(糸井ホールディングス)という結果となった。

各チーム代表選手による予選タイムアタックでは、名古屋OJAの武藤選手が1分39秒381をマーク。マッチレースのポールポジションをゲット。

UNIZONE EX MATCH FOR OFFICIAL LEAGUE マッチレース

 1回戦は予選タイムアタックでベストタイムを出した名古屋OJAと、4番手の糸井ホールディングスの対決となった。ポールポジションからスタートした名古屋OJAの武藤選手は、スタートから他を寄せつけないスピードを見せて完勝。2、3番手には糸井ホールディングスの浅賀選手と笹原右京選手が続いて意地を見せるが、名古屋OJAの牙城は崩せなかった。

糸井ホールディングスの浅賀選手に3秒以上も差をつけた名古屋OJAの武藤選手が、ぶっちぎりの速さを見せつけた。

レース1結果

順位 ゼッケン チーム名 ドライバー タイム
1 44 名古屋OJA 武藤壮汰選手 4:59.466
2 11 糸井ホールディングス 浅賀颯太選手 5:02.777
3 1 糸井ホールディングス 笹原右京選手 5:05.580
4 4 名古屋OJA 三浦愛選手 5:20.883

 2回戦は東京ヴェルディeスポーツとTOM'Sの対決で、1コーナーから激しいバトルが繰り広げられた。東京ヴェルディeスポーツのフラガ選手に対し、2番グリッドスタートのTOM'S石水選手が果敢にインを突くが接触。フラガ選手は何事もなくクリアするが、石水選手はスピンを喫して4番手にポジションを落としてしまう。その後、フラガ選手と兒島弘訓選手が1-2体制を築き、TOM'Sに対して完勝した。

果敢に攻めたTOM'Sの石水選手だったがまさかのスピン。東京ヴェルディeスポーツのフラガ選手がトップを守り切った。

レース2結果

順位 ゼッケン チーム名 ドライバー タイム
1 2 東京ヴェルディeスポーツ イゴール・フラガ選手 4:59.043
2 22 東京ヴェルディeスポーツ 兒島弘訓選手 5:01.487
3 3 TOM'S 大湯都史樹選手 5:04.366
4 33 TOM'S 石水優夢選手 5:08.894

 続いては、予選タイムトライアルの結果に準じ、TOM'Sの石水選手がポールスタートとなった3位決定戦。eモータースポーツの実績が豊富な糸井ホールディングスの浅賀選手は石水選手を攻略したいところ。だがTOM'Sの大湯都史樹選手が1コーナーで浅賀選手のインを突き、コカ・コーラコーナーからヘアピンまでの区間をサイドバイサイドでクリアし、その間に石水選手を逃がすファインプレーを魅せる。

 一度は後退した大湯選手だが、すぐに浅賀選手と糸井ホールディングスの笹原選手に立ちはだかり、足止めを続ける。最終的に石水選手は3周のうちに2番手と5秒のリードをつくってトップチェッカーを果たし、TOM'Sがマッチレース3位、糸井ホールディングスが同4位で確定した。

TOM'Sの大湯選手はレースを3位で終えたものの、チームメイトの石水選手をアシストする走りを披露。

3位決定戦結果

順位 ゼッケン チーム名 ドライバー タイム
1 33 TOM'S 石水優夢選手 5:02.752
2 11 糸井ホールディングス 浅賀颯太選手 5:08.069
3 3 TOM'S 大湯都史樹選手 5:08.983
4 1 糸井ホールディングス 笹原右京選手 5:57.118

 そして決勝戦は名古屋OJA vs 東京ヴェルディeスポーツ。予選でトップタイムをマークした名古屋OJAの武藤選手がポールポジション、2番手タイムの東京ヴェルディeスポーツのフラガ選手が2番グリッドにつけた。ハイレベルな世界大会経験者同士のバトルは、約1秒の等間隔で終始続く展開となり、ミスのない武藤選手をフラガ選手がなかなか攻略しきれない状況に。

 3番手争いは、名古屋OJAの三浦愛選手を東京ヴェルディeスポーツの兒島選手がオーバーテイクして決着する。白熱のトップ争いは最終的にコンマ8秒差までフラガ選手が迫るも、武藤選手が逃げ切って名古屋OJAがマッチレースの勝利チームとなった。

見事な逃げ切りを見せた名古屋OJAの武藤選手。レース中の真剣な眼差しから、ヘッドフォンを外して穏やかな表情に変わった。

決勝戦結果

順位 ゼッケン チーム名 ドライバー タイム
1 44 名古屋OJA 武藤壮汰選手 4:59.466
2 2 東京ヴェルディeスポーツ イゴール・フラガ選手 5:01.890
3 22 東京ヴェルディeスポーツ 兒島弘訓選手 5:05.437
4 4 名古屋OJA 三浦愛選手 5:10.122

UNIZONE EX MATCH FOR OFFICIAL LEAGUE スプリントレース

 モビリティリゾートもてぎ7周のレースを2度行うスプリントレース。1レース目は予選タイムアタックの結果に準じたグリッド順となった。スタートはとくに混乱もなく全8台が通過し、ポールポジションの名古屋OJAの武藤選手が早速2番手の東京ヴェルディeスポーツのフラガ選手を引き離しにかかる。

 一方、3コーナーでは4番手スタートの糸井ホールディングスの浅賀選手が、3番手TOM'Sの石水選手のアウト側から並びかけるがコースアウト。5番手に順位を上げていたTOM'S大湯選手が浅賀選手を抜いて4番手に浮上した。2周目1コーナーで浅賀選手が再びポジションを取り返すべく大湯選手に仕掛けるが、2コーナー立ち上がりで接触。姿勢を乱した浅賀選手がクラッシュし、最下位までポジションを落としてしまった。

 このアクシデントもあり、トップの武藤選手を始めとしたトップ3台と、大湯選手を先頭とした4番手以下の2グループに分かれるレース展開となる。

 激しさを増したのは4番手争い。大湯選手に迫るのは、同じくスーパーフォーミュラに参戦するリアルプロレーサーで糸井ホールディングスの笹原選手。リアルの舞台でも鎬を削る2人の激しいバトルが観客を魅了した。その後方では今回の参加者で紅一点となる名古屋OJAの三浦選手と、東京ヴェルディeスポーツの兒島選手のバトルが繰り広げられるが、3周目の最終コーナーで兒島選手が三浦選手のリアをプッシュしスピンさせてしまう。

 5周目3コーナーでは4番手の大湯選手に再び笹原選手が仕掛けるが、イン側にマシンを滑り込ませた笹原選手の右フロントと大湯選手の左リアが引っ掛かる形で接触。両車とも一時はコース上に停車してしまう大きなタイムロスがあり、笹原選手が7番手、大湯選手が8番手まで後退してしまった。

 トップ争いはスタートからリードを広げた武藤選手が快走を続け、スプリントレース1レース目を逃げ切り完勝。2位にフラガ選手、3位は石水選手となった。4番手には兒島選手が入ったが、三浦選手との接触に関してペナルティが課され、5番手フィニッシュの浅賀選手が4位に繰り上げされている。

実力差を見せつけた名古屋OJAの武藤選手。予選タイムトライアル、マッチレース1、マッチレース決勝を含め4度目のトップを奪った。

ヒート1結果

順位 ゼッケン チーム名 ドライバー タイム ペナルティ 順位ポイント OTポイント
1 44 名古屋OJA 武藤壮汰選手 12:56.901 10
2 2 東京ヴェルディeスポーツ イゴール・フラガ選手 13:02.047 8
3 33 TOM'S 石水優夢選手 13:08.717 6
4 11 糸井ホールディングス 浅賀颯太選手 13:18.252 5
5 22 東京ヴェルディeスポーツ 兒島弘訓選手 13:20.764 0:03.000 4 1
6 3 TOM'S 大湯都史樹選手 13:34.019 3 1
7 1 糸井ホールディングス 笹原右京選手 13:34.194 0:03.000 2 1
8 4 名古屋OJA 三浦愛選手 13:35.439 1

※ゼッケン22は、レース結果に対して3秒加算(他車への追突)
※ゼッケン1は、レース結果に対して3秒加算(他車への追突)

 スプリントレース2を残した段階で、名古屋OJAと東京ヴェルディeスポーツが同ポイントで並ぶ混戦状態。TOM'Sと糸井ホールディングスもトップ2チームからわずか6ポイント差につけており、これまで圧倒的なスピードを見せている名古屋OJAの武藤選手が最後尾のリバースグリッドで行われるレース2の結果次第では、どのチームにも逆転優勝のチャンスが残された展開となった。

 注目のレース2は、ポールスタートの糸井ホールディングスの浅賀選手が後続を率いてクリーンなスタートを切るが、3コーナーで6番手スタートだったTOM'Sの大湯選手が4番手スタートの武藤選手のインを突いてオーバーテイクを成功させる。すぐに大湯選手を抜き返し、トップ3台の集団についていきたい武藤選手だが、大湯選手も武藤選手をマークしてブロックラインを通る。

 隙を突きたい6番手の糸井ホールディングスの笹原選手は、2周目2コーナーで痛恨のスピンを喫し、ポジションを落としてしまう。大湯選手の執拗なブロックにより5番手からポジションを上げられない武藤選手。ここまで盤石なレースで予選タイムアタック、マッチレース、スプリントレース1とトップでつなげてきたが、このままのポジションでは優勝は東京ヴェルディeスポーツの手に渡ってしまう。

 その焦りがあったか、3周目130Rで強引に大湯選手のインにマシンを滑り込ませた武藤選手が何と接触からスピン! グラベルまで弾き飛ばされてしまった武藤選手は7番手までポジションを落とす。この一件で有利になったのが東京ヴェルディeスポーツで、フラガ選手が3番手、兒島選手が5番手という現在のポジションを守れば優勝という状況になった。

 さらに優勝の可能性を盤石なものにすべく、5周目のV字ヘアピンで兒島選手が大湯選手にオーバーテイクを仕掛け一時4番手に上がるが、すかさず大湯選手も続くヘアピンで兒島選手のインを突き、激しい攻防が続く。その背後にはなんと、スピンをしたはずの武藤選手が猛烈な勢いで迫り、ダウンヒルストレートでは大湯選手、兒島選手、武藤選手の3ワイドバトルに発展。一番イン側にマシンを振った大湯選手だが、ブレーキングが間に合わず90度コーナーでコースアウト。6番手にポジションを落としてしまう。

 2番手争いも白熱し、フラガ選手がTOM'Sの石水選手を6周目1コーナーで攻略し、チーム優勝の可能性を高めていく。スピンのタイムロスから猛プッシュを続ける武藤選手は、6周目5コーナー立ち上がりで兒島選手を攻略しスタートポジションの4番手まで挽回する力走を見せるが、既にトップ3台とは約10秒の差が開いており万事休す。

 フラガ選手が2番手、兒島選手が5番手で終えた東京ヴェルディeスポーツがUNIZONE EX MATCH FOR OFFICIAL LEAGUEの優勝チームに輝いた。スプリントレース2のトップチェッカーは浅賀選手が獲得し、意地を見せることとなった。

速さはあったものの、なかなか抜け出せなかった糸井ホールディングスの浅賀選手が、最後にリベンジ成功。

ヒート2結果

順位 ゼッケン チーム名 ドライバー タイム ペナルティ 順位ポイント OTポイント
1 11 糸井ホールディングス 浅賀颯太選手 13:04.557 10
2 2 東京ヴェルディeスポーツ イゴール・フラガ選手 13:07.642 8 1
3 33 TOM'S 石水優夢選手 13:09.539 6
4 22 東京ヴェルディeスポーツ 兒島弘訓選手 13:19.221 5 2
5 44 名古屋OJA 武藤壮汰選手 13:19.791 0:03.000 4
6 4 名古屋OJA 三浦愛選手 13:25.144 3 2
7 3 TOM'S 大湯都史樹選手 13:28.310 0:05.000 2
8 1 糸井ホールディングス 笹原右京選手 DNF 1

※ゼッケン3は、レース結果に対して5秒加算(複数車両への危険行為)
※ゼッケン44は、レース結果に対して3秒加算(他車への衝突)

「このようなレースで優勝できて非常にうれしいです」とは兒島選手の喜びのコメントだ。「常にいいパフォーマンスを見せていたチームメイトのイゴール選手、そして進行を支えてくださった東京ヴェルディeスポーツのチームの皆さんのおかげです」と語った。レースについては「スターティンググリッドが後方の方だった自分はオーバーテイクポイントを稼ぐとともに、ミスせず堅実なレースをしました」とポイントを持ち帰ることを目標に臨んだそうだ。「練習こそイゴール選手とも同じタイムで走れていましたが、いざ本番のレースペースとなると、またそこまでのペースで走れなかったのは不甲斐なかったですね」と今後の自分の課題点を挙げつつ、「ただ、結果としては狙った通りとなり、良かったかなと思います。またこのような機会がいただけるのであれば今回の反省を活かし、全力で勝ちに行けるよう頑張ります」と述べた。
「今回のUNIZONEのテストマッチでは、幸いなことに兒島選手がチームメイトとなり、普段からコミュニケーションをとれる仲だったので、戦略だったりレースに向けての準備がかなり楽でした」と振り返ったフラガ選手。「iRacingで日本一の武藤選手が参加するということで、1位を狙うのはすごく難しいことはわかっていました。ただチームの総合力を活かせばチャンスはあるのかなと思い、そこに力を入れました」とチーム戦を意識した戦略を採ったとのこと。一方でiRacingでの走り込みが少なく、セットアップもほぼ当日で探っていた状態だったようで、安定したパフォーマンスを発揮できたことに安堵していた。「今回のレースフォーマットではチーム同士の直接対決や、スプリントレースでグリッド順がリバースになったり、レース内容的にも走っていて楽しかったですね。リアルでもバーチャルでもレースの楽しさを沢山の人に知ってもらえれば非常にうれしいです!」

UNIZONE EX MATCH FOR OFFICIAL LEAGUE ポイントランキング

順位 チーム名 マッチレース スプリント
ヒート1
スプリント
ヒート1OT
スプリント
ヒート2
スプリント
ヒート2OT
合計ポイント
1 東京ヴェルディeスポーツ 4 12 1 13 3 33
2 名古屋OJA 6 11 0 7 2 26
3 TOM'S 3 9 1 8 0 21
4 糸井ホールディングス 1 7 1 11 0 20

 複数の拠点より参戦した選手をつないだ公式リーグテストマッチは、大きなトラブルを起こすこともなかったことから、成功したと言っていいだろう。サーキットよりも近く足を運びやすい会場で参加・観戦することができるeモータースポーツのメリットを存分に活かし、モータースポーツの新しい形を創造することができるか、2025年の本格始動に期待したい。

フォト/UNIZONE、東京ヴェルディeスポーツ レポート/岡田衛、JAFスポーツ編集部

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