“HOME&HOME”形式で行われたUNIZONE第3戦は名古屋OJAがフルポイントの完全勝利

レポート Eスポーツ

2025年7月1日

JAFが公認する唯一のEモータースポーツリーグ「UNIZONE」の第3戦は、第2戦と同様に、チームが各々の拠点からインターネットを介して競技を行う‟HOME&HOME“形式で行われた。全てのレースでトップ、そして1-2フィニッシュを飾った名古屋OJAが、フルマークとなる56ポイント獲得を成功させた。

UNIZONE e-Motorsport League Rd.3
開催日:2025年6月14日
開催地:遠州ハママツモータース:はままつ地ビールレストラン マイン・シュロス(静岡県浜松市)、群馬ダイヤモンドペガサス:GUNMA eSPORTS(群馬県高崎市)、Saishunkan Sol 熊本:クマモトeスタジアム(熊本県熊本市)、東京ヴェルディレーシング:e-Create Space AIM SASAZUKA supported by KEIO(東京都渋谷区)、名古屋OJA:コミュファ eSports Stadium NAGOYA(愛知県名古屋市)
主催:JeMO

 全5戦を予定しているJAF公認のEモータースポーツリーグUNIZONEは、6月14日に早くも3戦目を迎えた。2月の開幕戦では愛知県名古屋市を拠点とする名古屋OJAがレースを制し、続く4月の第2戦でも再び強さを見せた名古屋OJAが連勝を果たし、シリーズポイントを大きくリードする形となっている。

 開幕戦こそ群馬県高崎市に全チームが集結してのオフライン大会となったが、第2戦以降は各拠点に用意されたレーシングシミュレーターで対戦するオンライン大会(UNIZONEではHOME&HOMEと呼称)が採られている。第3戦もこのHOME&HOMEで実施され、各拠点で行われるイベントはブラッシュアップが図られた。

遠州ハママツモータースは第2戦に続き、浜松の地ビールが楽しめるレストラン、マイン・シュロスが拠点。第3戦では瀬田凜選手や田中健太選手に加え、2022年全日本カート選手権 FS-125部門チャンピオンの経歴を持つ百瀬翔選手を出場選手に起用した。
前戦と同じく常設型eスポーツ施設のGUNMA eSPORTSバトルアリーナを拠点とした群馬ダイヤモンドペガサス。これまで3選手体制だったが、第3戦では小此木裕貴選手が欠場。浅賀颯太選手と小山美姫選手のペアでレースに臨むことに。
Saishunkan Sol熊本は、熊本城下にあるeスポーツ高等学院 クマモトeスタジアムから参戦。メンバーは荒川麟選手、黒沢和真選手、大滝拓也選手と変わらずで、持ち前のチームワークを活かしてランキングトップを突き進む名古屋OJAを追いかける。
東京の笹塚にあるエンタメ特化スタジオe-Create Space AIM SASAZUKA supported by KEIOから第3戦に挑む東京ヴェルディレーシング。佐々木光選手がロードスター・パーティレースⅢ出場のために不在となり、木村偉織選手と兒島弘訓選手が戦う。
開幕戦と第2戦で好成績を残している名古屋OJAはコミュファ eSports Stadium NAGOYAでHOME&HOMEを戦う。選手とファンが触れ合うイベントが実施されたほか、会場ではアルコール類など飲食の持ち込みが可能となり、楽しい雰囲気となった。
大会の進行はYouTubeにてライブ配信される。司会およびレース実況は山中智瑛氏、解説はスオミアッキ氏で、兵庫県神戸市のeSPARKLe KOBEを拠点に大会の情報を発信した。
今大会からシミュレーターの機材が持ち込み可能となった。Saishunkan Sol熊本チームの荒川麟選手はSimucube製のモーター、Cube Controls製のステアリング、Heusinkveld製のペダルを自宅から会場へ持ち込み、慣れ親しんだ機材をチョイスしている。

レースフォーマット

 UNIZONEリーグは「予選タイムアタック」「スプリントレース①」「スプリントレース②」「セミ耐久レース」という、4つのフォーマットで実施。また、各チームには全てのレースで1名以上国際B 級ライセンスを所持するプレイヤーの出走が義務づけされている。

予選タイムアタック

  • コース
    モビリティリゾートもてぎ
  • 車両
    Super Formula SF23 - Honda、Super Formula SF23 - Toyota
  • 予選時間
    10分間
  • ポイントテーブル
    1位:3pt、2位:2pt、3位:2pt、4位:1pt、5位:1pt、以下0pt

スプリントレース①

  • コース
    モビリティリゾートもてぎ
  • 車両
    Super Formula SF23 - Honda、Super Formula SF23 - Toyota
  • 周回数
    6周
  • スタート方式
    グリッドスタート
  • ポイントテーブル
    1位:10pt、2位:8pt、3位:6pt、4位:5pt、5位:4pt、6位:3pt、7位:2pt、8位:1pt、以下:0pt
  • 備考
    グリッド順は抽選で「通常グリッド」「ハーフリバースグリッド」「フルリバースグリッド」の中から決定

スプリントレース②

  • コース
    抽選で「モビリティリゾートもてぎ」または「ムジェロ・サーキット」のどちらかに決定
  • 車両
    GT3車両10車種から選択
  • 周回数
    8周
  • スタート方式
    グリッドスタート
  • ポイントテーブル
    1位:10pt、2位:8pt、3位:6pt、4位:5pt、5位:4pt、6位:3pt、7位:2pt、8位:1pt、以下:0pt
  • 備考
    グリッドは予選タイムアタックの上位順に準拠

セミ耐久レース

  • コース
    ムジェロ・サーキット
  • 車両
    GT3車両10車種から選択
  • レース時間
    20分
  • スタート方式
    スタンディングスタート
  • ポイントテーブル
    1位:15pt、2位:12pt、3位:8pt、4位:5pt、5位:0pt
  • 備考
    1チーム2名が出場。ピットに入りドライバー交代が義務

予選タイムアタック

 各チームのリバリーで彩られたSF23で争われる予選タイムアタックは、以降の3レースのグリッドを左右する重要なセッションだ。過去2戦では1周のみのタイム計測を行うスーパーラップ形式が採られていたが、今回は10分という時間制の混走予選でタイムアタックが行われる。

 車両の特性から、周回を重ねれば重ねるほどタイヤに熱が入ってタイムが短縮する傾向があるiRacingのSF23。時間を追うごとにタイムが更新されていくが、終始そのリーダーボードの最上位には武藤壮汰選手(名古屋OJA)の名前が上がり、最終ラップに叩き出した1分30秒036がポールタイムとなった。2番手には1分30秒273で Saishunkan Sol熊本の黒沢和真選手、3番手には1分30秒352で名古屋OJAの小出峻選手が続く結果に。

3戦連続のポールポジション獲得となった武藤選手。全車同時出走の予選でも先頭でピットを飛び出し、クリーンエアの中で最速タイムを記録した。

予選タイムアタック結果

順位 ゼッケン ドライバー チーム 車両 タイム タイム差 ポイント
1 758 武藤壮汰選手 Super Formula SF23 - Honda 名古屋OJA 1:30.036 +0:00.000 3pt
2 444 黒沢和真選手 Super Formula SF23 - Honda Saishunkan Sol 熊本 1:30.273 +0:00.237 2pt
3 759 小出峻選手 Super Formula SF23 - Honda 名古屋OJA 1:30.352 +0:00.316 2pt
4 82 百瀬翔選手 Super Formula SF23 - Honda 遠州ハママツモータース 1:30.978 +0:00.942 1pt
5 11 木村偉織選手 Super Formula SF23 - Toyota 東京ヴェルディレーシング 1:31.232 +0:01.196 1pt
6 445 大滝拓也選手 Super Formula SF23 - Honda Saishunkan Sol 熊本 1:31.348 +0:01.312 0pt
7 063 浅賀颯太選手 Super Formula SF23 - Toyota 群馬ダイヤモンドペガサス 1:31.391 +0:01.355 0pt
8 802 田中健太選手 Super Formula SF23 - Honda 遠州ハママツモータース 1:31.446 +0:01.410 0pt
9 10 兒島弘訓選手 Super Formula SF23 - Toyota 東京ヴェルディレーシング 1:31.537 +0:01.501 0pt
10 83 小山美姫選手 Super Formula SF23 - Toyota 群馬ダイヤモンドペガサス 1:33.924 +0:03.888 0pt

※ゼッケン83はアウトラップ最終コーナーのトラックリミット違反のためタイム抹消

スプリントレース①

 予選と同じくSF23で行われたスプリントレース①。ポールスタートの武藤選手(名古屋OJA)が快調な滑り出しでスタートをする中、3番手スタートの小出選手(名古屋OJA)が2番手スタートの黒沢選手(Saishunkan Sol熊本)を射程圏に捕え、3コーナーでオーバーテイク。

 小出選手とのバトルで失速した黒沢選手は、百瀬翔選手(遠州ハママツモータース)にも抜かれた後、5コーナーで木村偉織選手(東京ヴェルディレーシング)と接触し、9番手まで後退。オープニングラップで大きくタイムロスを喫してしまう。

 一方、良いスタートを決めた武藤選手が、8周のスプリントレースを危なげなく走り切り優勝。2位争いは小出選手と百瀬選手という、リアルドライバーとしてはシミュレーターで師弟関係を築く間柄の対決となったが、ここは先輩の威厳を見せた小出選手が2位の座を確保し、名古屋OJAの1-2でレースを終えた。

一度もトップを奪われることなく終始レースを支配した武藤選手。スプリントレースでは今季4勝目となった。
スタート直後の3コーナーで黒沢選手に対して見事なオーバーテイクを仕掛けた小出選手がチーム1-2に貢献。
UNIZONE本戦初出場ながら3位の座を射止めた百瀬選手。「小出先輩に敗れて悔しい」とレース後に本音が漏れる。

スプリントレース①結果

順位 ゼッケン ドライバー チーム 車両 トータルタイム ペナルティタイム ベストラップタイム ポイント
1 758 武藤壮汰選手 名古屋OJA Super Formula SF23 - Honda 9:02.364 0:00.000 1:29.228 10pt
2 759 小出峻選手 名古屋OJA Super Formula SF23 - Honda 9:03.749 0:00.000 1:29.353 8pt
3 82 百瀬翔選手 遠州ハママツモータース Super Formula SF23 - Honda 9:05.515 0:00.000 1:29.341 6pt
4 444 黒沢和真選手 Saishunkan Sol 熊本 Super Formula SF23 - Honda 9:11.875 0:00.000 1:28.864 5pt
5 10 兒島弘訓選手 東京ヴェルディレーシング Super Formula SF23 - Toyota 9:13.758 0:00.000 1:30.314 4pt
6 63 浅賀颯太選手 群馬ダイヤモンドペガサス Super Formula SF23 - Toyota 9:14.584 0:00.000 1:30.394 3pt
7 802 田中健太選手 遠州ハママツモータース Super Formula SF23 - Honda 9:14.952 0:00.000 1:30.290 2pt
8 11 木村偉織選手 東京ヴェルディレーシング Super Formula SF23 - Toyota 9:16.667 0:10.000 1:29.535 1pt
9 445 大滝拓也選手 Saishunkan Sol 熊本 Super Formula SF23 - Honda 9:30.699 0:00.000 1:29.976 0pt
10 83 小山美姫選手 群馬ダイヤモンドペガサス Super Formula SF23 - Toyota 9:37.811 0:00.000 1:33.263 0pt

※ゼッケン11は#444に対する接触行為で10秒加算

スプリントレース②

 スプリントレース②では舞台をイタリアのムジェロ・サーキットへと移し、車両はiRacingに収録されている10車種からの選択制となった。大会直前のiRacingのアップデートにより、車両の挙動や性能に影響があったようで、名古屋OJAとSaishunkan Sol熊本がフォード・マスタングGT3を選択、ほか3チームはそれぞれ選択が分かれ、バリエーション豊かな車両で争われた。

 ポールポジションの武藤選手(名古屋OJA)はGT3車両でも盤石のスタートを決める中、2番手スタートの黒沢選手(Saishunkan Sol熊本)と3番手スタートの小出選手(名古屋OJA)がサイドバイサイドで1コーナーに進入。インサイドを取った小出選手が2番手に浮上し、アウト側に振られた黒沢選手は抜群のスタートを切った5番手スタートの木村選手(東京ヴェルディレーシング)に並ばれながらも3番手をキープする。

 上位3台のマスタングが後続を引き離す展開となり、黒沢選手が何とか名古屋OJAの牙城を崩そうと揺さぶりをかけるも叶わず。スプリントレース①に続いて名古屋OJAが1-2体制のままフィニッシュラインを駆け抜ける結果となった。

直前のソフトアップデートで急遽マシンをマスタングに変更した名古屋OJA。武藤選手はうまく乗りこなし、第3戦スプリント2連勝。
スプリントレース①同様、1コーナーでの黒沢選手との駆け引きでリアルレースドライバーらしい勝負強さを見せた小出選手が2位を確得。
常に速さを見せながらも第2戦以降、後続からの接触が続いた黒沢選手。第3戦スプリントレース②では3位入賞を果たす。

スプリントレース②結果

順位 ゼッケン ドライバー チーム 車両 トータルタイム ペナルティタイム ベストラップタイム ポイント
1 758 武藤壮汰選手 名古屋OJA Mustang GT3 14:24.706 0:00.000 1:46.558 10pt
2 759 小出峻選手 名古屋OJA Mustang GT3 14:25.712 0:00.000 1:46.729 8pt
3 444 黒沢和真選手 Saishunkan Sol 熊本 Mustang GT3 14:26.602 0:00.000 1:46.722 6pt
4 063 浅賀颯太選手 群馬ダイヤモンドペガサス 911 GT3 14:33.101 0:00.000 1:47.348 5pt
5 802 田中健太選手 遠州ハママツモータース 720S GT3 14:37.882 0:00.000 1:47.379 4pt
6 11 木村偉織選手 東京ヴェルディレーシング NSX GT3 14:52.870 0:00.000 1:49.450 3pt
7 10 兒島弘訓選手 東京ヴェルディレーシング NSX GT3 14:53.689 0:10.000 1:48.336 2pt
8 445 荒川麟選手 Saishunkan Sol 熊本 Mustang GT3 16:11.044 0:00.000 1:47.183 1pt
9 83 小山美姫選手 群馬ダイヤモンドペガサス 911 GT3 -1Laps 0:10.000 1:50.557 0pt
10 82 瀬田凜選手 遠州ハママツモータース 720S GT3 -4Laps 0:00.000 1:47.364 0pt

※ゼッケン10は#83に対する接触行為で10秒加算
※ゼッケン83は#802に対する接触行為で10秒加算

セミ耐久レース

 最後のレースはピットイン&ドライバー交代が義務づけされているセミ耐久レース。スプリントレース②同様のGT3マシンで争われる。セミ耐久レースではチームランキングのみにポイントが加算されるため、チームワークが重要なカギを握る。

 各チームのエースドライバーがステアリングを握った前半戦、2番手スタートSaishunkan Sol熊本(黒沢選手)は緊張からか、スタート時にホイールスピンを喫して一気に5番手までドロップ。さらに2コーナーでは4番手の東京ヴェルディレーシング(木村選手)と接触し、スピンアウトしてしまう。

 このSaishunkan Sol熊本の失速により、1周目から大きなリードを築いた名古屋OJAが逃げ切り体制に。2番手争いはSaishunkan Sol熊本とともにランキング上位を争う遠州ハママツモータース(瀬田凜選手)と、群馬ダイヤモンドペガサス(浅賀選手)で白熱する。

 2周目1コーナーで、2番手を走る遠州ハママツモータースのインを突いた群馬ダイヤモンドペガサスだったが、オーバーテイクの際に軽く接触。これで群馬ダイヤモンドペガサスが2番手に上がったが、後にこの接触で5秒加算のペナルティを受けることとなった。

 20分レースの折り返しで、ドライバーを武藤選手から小出選手に交代した後も快調なペースでレースを支配した名古屋OJAが、セミ耐久レースも完勝。この第3戦でフルポイントとなる56ポイントを獲得することとなった。2番手争いは、ピットインの際出遅れた群馬ダイヤモンドペガサスを遠州ハママツモータースがリードし、2位でチェッカー。3位にはスタートでのミスを挽回したSaishunkan Sol熊本が入った。

 この結果、有効4戦ながら162ポイントを獲得した名古屋OJAが年間成績1位のチームに確定。またドライバーの年間成績については武藤選手が非常に優位な状況に立っているが、小出選手や黒沢選手、瀬田選手にも辛うじて逆転の可能性が残っている。

UNIZONE初のフルポイント獲得となった名古屋OJA。圧倒的な強さでシリーズを掌握し、チームとして年間成績1位のを確定させた。
「ついに完全勝利です。SFから白熱し、GT3も作戦が炸裂したんですけど、良いレースができてリザルト的にも高ポイントが獲得できて、それがすごくうれしいです」と武藤選手。「武藤選手とタッグを組んで良い形で成績を残せて、すごくうれしいです。予選3番手から1-2でいけたところも、名古屋OJAの強さの表れだと思います」と小出選手。
群馬ダイヤモンドペガサスと激しい2位争いを制した遠州ハママツモータース。チーム成績で2番手に浮上した。
スタートで大きなミスを犯したSaishunkan Sol熊本だが、後半スティントの荒川選手が挽回して3位入賞を果たす。

セミ耐久レース結果

順位 ゼッケン ドライバー チーム トータルタイム 周回数 ペナルティタイム タイム差 ポイント
1 758 武藤壮汰選手 名古屋OJA 20:48.340 12 0:00.000 +0:00.000 15pt
小出峻選手
2 802 田中健太選手 遠州ハママツモータース 21:02.766 12 0:00.000 +0:14.426 12pt
瀬田凜選手
3 445 黒沢和真選手 Saishunkan Sol 熊本 21:05.517 12 0:00.000 +0:17.177 8pt
荒川麟選手
4 11 木村偉織選手 東京ヴェルディレーシング 21:36.504 12 0:10.000 +0:48.164 5pt
兒島弘訓選手
5 063 小山美姫選手 群馬ダイヤモンドペガサス 21:51.599 12 0:05.000 +1:03.259 0pt
浅賀颯太選手

※ゼッケン063は#802に対する接触行為で5秒加算
※ゼッケン11は#445に対する接触行為で10秒加算

UNIZONE PICKUP Team「Saishunkan Sol熊本」

 “熊本から世界へ”を掲げる熊本発のeスポーツチーム「Saishunkan Sol熊本」。熊本県が誇る国指定文化財の熊本城麓に位置する、九州地方初のeスポーツ専門高校であるeスポーツ高等学院 クマモトeスタジアムを拠点にUNIZONEへ参戦している。

 会場はおよそ50名を収容できる施設となっており、来場した観客にはチーム応援用のバルーンが配布され、レーススタート時や選手が追い抜きを成功させたときなど、バルーンを叩くことでチームの選手を応援する一体感を演出する雰囲気づくりがなされていた。

 8月19日に開催されるUNIZONE e-Motorsport League Rd.4でも同様の拠点より参戦を予定されているので、地元九州勢の皆さんはもちろん、熊本旅行を兼ねて遠方からでもSaishunkan Sol熊本を応援に、クマモトeスタジアムへぜひ足を運んでいただきたい。

来場者に配布されるチーム応援用のバルーン。選手がオーバーテイクを成功させるたび、会場はバルーンを叩く音で包まれた。
スーパーGTのGT300クラスに参戦する大滝選手と荒川選手が所属するSaishunkan Sol熊本。レース中はGTドライバーの解説を聞きながら楽しめるというのも現地観戦ならではのコンテンツだ。
大会本戦に使用されるシミュレーターのほかに、来場者が楽しむための試遊台シミュレーターも設置されていた。
GTドライバーの大滝選手、荒川選手の2名に、最年少の黒沢選手という組み合わせ。多忙な中でもミーティングを重ね、常にレースでは上位につけている。
レース出場中のドライバーに向けてさまざまな情報を伝達するスポッターの活躍もチェックしておきたい。荒川選手がレースの展開を見ながらインカムでドライバーに指示を送っていた。
熊本出身で、熊本に恩を感じているという吉本大祐チームマネジャー。「まずは熊本での認知を獲得し、地固めとして地域ファンを獲得したい」と語る。

2025 SEASON Standings(チーム順位)

順位 チーム Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 トータル
1 名古屋OJA 54 52 56     162pt
2 遠州ハママツモータース 18 24 25     67pt
3 Saishunkan Sol 熊本 28 15 22     65pt
4 群馬ダイヤモンドペガサス 17 19 8     44pt
5 東京ヴェルディレーシング 10 17 16     43pt

2025 SEASON Standings(個人順位)

順位 ドライバー Rd.1 Rd.2 Rd.3 Rd.4 Rd.5 トータル
1 武藤壮汰選手 23 21 23     67pt
2 小出峻選手 16 16 18     50pt
3 黒沢和真選手 16 7 13     36pt
4 瀬田凜選手 10 12 0     22pt
5 浅賀颯太選手 5 4 8     17pt
6 小此木裕貴選手 4 10     14pt
7 田中健太選手 3 4 6     13pt
8 兒島弘訓選手 2 4 6     12pt
8 木村偉織選手 6 1 5     12pt
10 百瀬翔選手 7     7pt
10 荒川麟選手 0 6 1     7pt
12 佐々木光選手 2 0     2pt
12 大滝拓也選手 2 0     2pt
14 小山美姫選手 0 0 0     0pt
  齊藤祐太選手     0pt

PHOTO/遠藤樹弥[Tatsuya ENDOU]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]UNIZONE REPORT/岡田衛[Mamoru OKADA]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]

ページ
トップへ