SFLポイントリーダーの小出峻選手が岡山で2勝して今季6勝目、ケイレン・フレデリック選手は初優勝を遂げる
2024年9月25日

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権(SFL)のシリーズ第5大会(第13~15戦)は、9月13~15日に岡山県美作市の岡山国際サーキットにおいて開催。14日午後に行われた第13戦は、ポイントリーダーである小出峻選手(B-MAX RACING TEAM)がポール・トゥ・フィニッシュで5勝目を挙げた。15日朝の第14戦では、ケイレン・フレデリック選手(B-MAX RACING TEAM)が逆転でSFL初優勝を飾った。そして15日午後に行われた第15戦は、小出選手が危なげない走りで今季6勝目を挙げた。
2024年JAF全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第13戦/第14戦/第15戦
開催日:2024年9月13~15日
開催地:岡山国際サーキット(岡山県美作市)
主催:株式会社岡山国際サーキット、AC
7月の第4大会から約2か月のインターバルを置いて、SFLの後半戦がスタートした。今大会は第1大会(開催延期)以来のエントリーとなった伊東黎明選手(LM corsa)を加えた、7チームからマスタークラスの4台を含む13台がエントリー。14日の午前中に第13戦と第14戦の公式予選が10分のインターバルを挟んで10分間ずつ行われた。
第13戦の予選では小出選手が2番手のフレデリック選手を0.680秒も引き離してポールポジションを獲得。これに前回大会でSFL初優勝を挙げた小林利徠斗選手(TOM’S)、野中誠太選手(TOM’S)、中村仁選手(TOM’S)とTOM’Sの3台が続き、6番手は荒尾創大選手(TODA RACING)となった。マスタークラスはDRAGON選手(TEAM DRAGON)が獲得した。
第14戦の予選でもトップ3は小出選手、フレデリック選手、小林選手と変わらず、小出選手がダブルポール。4番手以下は古谷悠河選手(TOM’S) 野中選手、荒川麟選手(B-MAX RACING TEAM)の順となった。マスタークラスでは清水康弘選手(GNSY RACING)が今季2回目のポールを獲得した。

第13戦
3レース中最も長い25周を走る第13戦は、気温が30度を超える猛暑の中、14時33分にスタートした。小出選手がホイールスピンして1コーナーに向かうが、ここでフレデリック選手が並びかけた。しかし小出選手は何とかトップを死守して2周目にはファステストラップを叩き出し、フレデリック選手との差を広げていく。そしてフレデリック選手との差を小林選手が縮めていった。
一方、4番手争いを展開していた野中選手、中村選手、荒川選手、荒尾選手の4台だったが、11周目のアトウッドカーブで荒川選手がスピンを喫しコースアウトしてストップ。これでセーフティカー(SC)が導入され、独走状態だった小出選手はマージンを一気に失うことになった。15周完了でレースがリスタートすると、小出選手は堅実な走りを見せ、トップを守って2番手のフレデリック選手に約5秒の差をつけてトップチェッカー。3位は終盤フレデリック選手に迫った小林選手だった。以下、野中選手、中村選手、荒尾選手の順となった。
マスタークラスはリスタート時にトップのDRAGON選手に今田信宏選手(JMS RACING TEAM)が追突。そのアクシデントの隙に藤原誠選手(TEAM DRAGON)と清水選手が先行した。しかし今度はこの2台が接触。藤原選手がトップチェッカーを受けたが、藤原選手と今田選手にはペナルティで10秒が加算され、DRAGON選手が優勝となった。



第14戦
15日は朝から弱い雨となりコースもうっすらと濡れた状態。第14戦が始まる前に雨は止んでいたものの、コースはハーフウェットコンディションということで、全車がスリックタイヤでのコースインとなった。9時3分に17周のレースがスタートしたが、ポールスタートの小出選手がアトウッドカーブの立ち上がりで失速。フレデリック選手が並びかけてヘアピンでトップを奪った。するとここでSCランとなった。後続のマスタークラス、トップを奪った今田選手がモスSで姿勢を崩し清水選手が巻き込まれる形でのアクシデントだった。
4周完了でレースはリスタートしたが、5周目のアトウッドカーブで、今度は3番手争いをしていた小林選手と野中選手が接触してコースオフしたことで再びSCが導入となった。8周完了でリスタートとなり、フレデリック選手が小出選手とのギャップを広げていく。しかし終盤になると今度は小出選手がフレデリック選手との距離を詰めていった。
18周レースは最大延長時間の30分を経過した17周でチェッカー。フレデリック選手は小出選手を1.190秒差で抑えてSFL初優勝を飾った。3位は古谷選手で、今季2回目の表彰台を獲得した。続く4~6位は中村選手、荒尾選手、伊東選手で、伊東選手は初ポイント獲得となった。ファステストラップは最終周に荒尾選手が叩き出した。またマスタークラスはDRAGON選手が連勝を果たした。



第15戦
第15戦のグリッドは第13戦の結果で決まっており、小出選手、フレデリック選手、小林選手、野中選手、中村選手、荒尾選手の順。マスタークラスの今田選手は第14戦のクラッシュのダメージがありリタイアとなったため、このレースには12台が出走することになった。18周レースは蒸し暑い曇りの中、13時58分にスタートした。
オープニングラップでは荒尾選手が中村選手をかわして5番手へ順位を上げた。2周目には小出選手がファステストラップをマークしてフレデリック選手を引き離していった。その後のレースは順位の変動もなく小出選手がフレデリック選手に5.270秒差をつけて、この大会2勝目、シーズン6勝目を挙げシリーズポイントで独走状態となった。3位は小林選手で、4~6位は野中選手、荒尾選手、やや離れて中村選手だった。
マスタークラスでは、スタートで藤原選手がトップを奪うも、DRAGON選手が8周目にトップを奪いこの大会3連勝、6勝目を挙げて今大会ノーポイントの今田選手とのポイント差を大きく広げた。



フォト/遠藤樹弥 レポート/皆越和也、JAFスポーツ編集部
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