ポール・トゥ・ウィンで今季4勝目を挙げた斎藤愛未選手が、自身初のシリーズチャンピオンに輝く

レポート レース JAFWIM

2024年12月27日

2024年のKYOJO CUP 第6戦が12月22日に富士スピードウェイで開催され、ポールポジションからスタートした斎藤愛未選手(Team M 岡部自動車 D.D.R VITA)が今季4勝目を挙げ、2024年のシリーズチャンピオンに輝いた。

2024 KYOJO CUP 第6戦
(2024 富士チャンピオンレースシリーズ第6戦内)

開催日:2024年12月22日
開催地:富士スピードウェイ(静岡県小山町)
主催:富士スピードウェイ株式会社、FISCO-C、TMSC

 全6戦で行われてきた2024年シーズン。来季からフォーミュラカーのKC-MG01に変更されるため、初年度から参戦車両として使用してきたVITA-01でのKYOJO CUPは今回で最後となる。それもあり、今回は史上最多となる37名がエントリー。朝の公式予選から多くのファンも詰めかけた。

予選

 午前8時50分から行われた公式予選では、ランキング首位で初のシリーズチャンピオンがかかる斎藤選手が1分58秒498を記録して今季3度目のポールポジションを獲得。2番手に4ポイント差のランキング2番手につける翁長実希選手(Car Beauty Pro RSS VITA)がつけ、チャンピオンを争う2人が決勝グリッドの最前列に並んだ。

斎藤愛未選手(Team M 岡部自動車 D.D.R VITA)と翁長実希選手(Car Beauty Pro RSS VITA)のチャンピオン争いとなった第6戦は、予選で斎藤選手がポールポジションを獲得。

決勝

 13時05分から12周で争われた決勝レースでは斎藤選手と翁長選手が並んでTGRコーナーに突入したが、翁長選手がブレーキをロックさせた影響でオーバーランし6番手までポジションダウンすると、直後のコカ・コーラコーナーでスピンを喫して最後尾まで後退。

 一方の斎藤選手は1周目からしっかりトップを死守しながら周回を重ねていく。7番手スタートから序盤に追い上げてきた下野璃央選手(Dr.DRY VITA)が2番手に浮上しトップの斎藤選手を追いかけたが、5周目のTGRコーナーでコースオフを喫して後退、代わって永井歩夢選手(BBS VITA)が2番手に上がった。下野選手は一時4番手に下がるも、6周目に富下李央菜選手(KTMS VITA)をかわして表彰台圏内に復帰。永井選手とともにトップを快走する斎藤選手を追いかけた。

 1分58秒台を維持する好ペースで周回していた斎藤選手は、終盤に入って周回遅れの車両も冷静に対処してかわしていき、11周目にはレース中のファステストラップとなる1分58秒517を記録。最後は後続に約3.1秒の差をつけて、今季4勝目となるトップチェッカーを受けると同時に、2024年のシリーズチャンピオンも決めた。続いてゴールした永井選手は今季最上位となる2位。3位には下野選手が続いた。また、1周目に大きく遅れた翁長選手は懸命の追い上げを見せ、15位でレースを終えた。

 斎藤選手は、今季スーパーフォーミュラとスーパーGT(GT500クラス)でシリーズチャンピオンとなった坪井翔選手の妻で、7月のKYOJO CUP 第2戦・第3戦で優勝した際には、併催のスーパーフォーミュラで夫の坪井選手も優勝を果たして話題となった。今回は、夫婦が同シーズンでチャンピオンに輝くという過去に例を見ない快挙を成し遂げた。

第6戦優勝は斎藤選手。
優勝の斎藤選手。「木曜日と金曜日の走行では不安なところがありましたが、前日の夕方にあった練習走行で良い感触を掴めたので自信はありました。ラップタイムの平均値をあまり下げないことを気にして走っていましたし、後ろにも差をつけることができたので、後半は楽な展開になりましたが、最後まで油断はできなかったです」
2位は永井歩夢選手(BBS VITA)、3位は下野璃央選手(Dr.DRY VITA)。
第6戦表彰の各選手。
シリーズチャンピオンの斎藤選手。「今回は様々なプレッシャーをすべて受け止めてきたので、とても不安もありました。人生で一番大きな出来事ですし、絶対に決めなければならないという重圧もあったので大変な思いもしましたが、周りから明確な助言もあったお陰で今日このような結果に繋がりました。シリーズチャンピオンになれて、まずはホッとしましたし、嬉しい気持ちでいっぱいです」

フォト/株式会社インタープロトモータースポーツ レポート/株式会社インタープロトモータースポーツ、JAFスポーツ編集部

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