第2戦メキシコシティE-Prix、日産フォーミュラEチームのオリバー・ローランド選手が4番グリッドからの好走で今季初優勝! 製造者部門では日産が2位に浮上

レポート レース

2025年1月20日

1月11日(土)、2024~2025年FIAフォーミュラE世界選手権第2戦メキシコシティE-Prixがメキシコのアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで開催され、オリバー・ローランド選手(日産フォーミュラEチーム)が、早くも今シーズン初優勝を飾った。

2024/2025 ABB FIA Formula E World Championship Round 2 Mexico City E-Prix/2024~2025年FIAフォーミュラE世界選手権(シーズン11)第2戦 メキシコシティE-Prix
開催日:2025年1月10日(金)~11日(土)
開催地:アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス(メキシコ)

第2戦の舞台はメキシコ市のアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス・サーキット。
レースウィークはウェット路面でスタート。予選と決勝はドライ路面に恵まれた。
日産勢の23号車はオリバー・ローランド選手、17号車はノーマン・ナトー選手。

 2024年12月にシーズン11が開幕したフォーミュラE。約1か月が経過して2戦目となるメキシコシティE-Prixを迎えた。市街地コースでの開催が多いシリーズだが、今回の舞台はF1も開催されるアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスでのレースだ。

 今回も2度のフリー走行を経て予選が行われるフォーマットで、各グループ上位4台ずつが進出するデュエルスでは、オリバー・ローランド選手(日産フォーミュラEチーム)が1分11秒058で速さを見せた。ところが、セミファイナル予選ではタイムを更新することができず、デュエルスのファイナル進出を逃してしまう。

 ファイナルには、タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチームの二人が進出し、ポールポジションをかけたタイムアタック合戦を展開。パスカル・ウェーレイン選手が予選セッションのベストをさらに更新する速さを見せ、1分10秒984でポールポジションを確定させた。

 デュエルス・ファイナルに臨んだ、チームメイトのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ選手は、わずかに及ばずフロントローに並んだ。3番手にはジャン-エリック・ベルニュ選手(DSペンスキー)、4番手には日産のローランド選手が続いた。

 決勝は土曜に36周で行われ、青空が広がるドライコンディションでスタートした。

 開幕戦とは異なり、ポールのウェーレイン選手を先頭に上位勢は落ち着いてスタートを切っていく。首位を走るポルシェ勢に順位変動はなかったが、2周目に入ると1コーナーでベルニュ選手を捉えたローランド選手が、早々に3番手へと順位を上げる。

 序盤はトップ2台のポルシェ勢が安定したペースを築き上げ、順位の入れ替わりが少ない展開。しかし、中盤に差し掛かると一気に各車がアタックモードを使用。モーター出力の向上と四輪駆動化により、上位を含めて目まぐるしく順位が入れ替わることとなった。

 レース中盤ではダ・コスタ選手がトップに浮上し、2番手にはジェイク・デニス選手(アンドレッティ・フォーミュラE)、3番手にウェーレイン選手が続く。後方にはニコ・ミュラー選手(アンドレッティ・フォーミュラE)やミッチ・エバンス選手(ジャガーTCSレーシング)も付け、非常に接近したバトルへと転じた。

 レース終盤には2度目のアタックモードが使用される。ダ・コスタ選手がトップを死守するものの、その背後にはウェーレイン選手が迫っていた。そして、一時は6番手にまで落ちていたローランド選手は、転機を狙いタイミングを少しずらしてアタックモードを起動する。しかし、後方車両のクラッシュによってセーフティカーが導入されてしまう。

 ローランド選手は危機的状況へと追い込まれたが、なんとローランド選手のアタックモードが終了する2分前にリスタート。この機を逃すまいと、残されたアクティベート時間で次々とオーバーテイクを披露。わずか1分足らずで4番手からトップに浮上してみせた。

 対するポルシェ勢のダ・コスタ選手やウェーレイン選手にはアタックモードが残されておらず、以降はダ・コスタ選手、ウェーレイン選手を従えたローランド選手が逃げる展開。独走までとは行かなかったが、最後までトップを死守したローランド選手が今季初優勝を挙げ、25ポイントを獲得した。

 この結果、日産フォーミュラEチームはマニュファクチャラーズランキングで2位、ローランド選手もドライバーズランキングで2位に浮上した。優勝したローランド選手は、次のように決勝レースを振り返った。

「メキシコでの勝利を非常に嬉しく思います。ここには熱いファンがおり、素晴らしいスタジアムがあり、勝ちたいと思っていたコースでしたから。チームの戦略がうまく機能しましたが、セーフティーカーのタイミングが悪く、ちょうどアタックモードを起動したところでした」。

「しかし、幸運にもレース再開後に約1分の追加パワーが残っていて、オーバーテイクに向けてここで決めるという気持ちで攻めました。デュエルスで小さなミスもあったけれど、チームのためにこの勝利を得ることができて、信じられない気持ちです」。

 一時は首位を走ったダ・コスタ選手は、開幕戦に続く2位で今季初勝利はお預けに。3位にはウェーレイン選手が続く結果となった。予選に続いて決勝レースもポルシェ勢が安定した速さを見せていたが、日産のローランド選手が好機をつかんで勝利を手繰り寄せた。

 GEN3 Evoの導入でアタックモード時のペース向上がより顕著になっている。そのため、開幕2戦はタイミングや戦略によって予測不能なレースの展開となった。より一層面白みが増しており、今後のラウンドでも眼が離せないレースが続きそうだ。

 第3戦と第4戦が行われるジェッダE-Prixは、2月14~15日にサウジアラビアのジェッダ・コーニッシュ・サーキットをショートレイアウトで使用する。今季初のダブルヘッダー開催というところも注目だ。

開幕戦サンパウロに続いてポールポジションを獲得したのはパスカル・ウェーレイン選手。
決勝レースは36周で争われ、アタックモードは2回・合計8分の起動が許されている。
レース終盤でチャンスをモノにしたオリバー・ローランド選手が逆転勝利。今シーズンの活躍が期待されている日産勢の高いモーメンタムを示したシーズン初勝利となった。
優勝は日産のローランド選手。2位はアントニオ・フェリクス・ダ・コスタ選手、3位はウェーレイン選手。ローランド選手は好調だったポルシェ勢の間隙を縫う勝利だった。
一時は首位を走ったダ・コスタ選手だったが、開幕戦に続いて2位に終わった。
ポールポジションのウェーレイン選手。序盤の首位から上位を死守して3位に。
日産のノーマン・ナトー選手は予選のタイミングを失って18番手からスタートすることになった。接近戦の中でもクリーンな走りでポジションを上げ、13位でゴールした。
第2戦の結果で、チームランキングは日産フォーミュラEチームが4位、マニュファクチャラーズランキングでは、日産がポルシェに対して1点差の2位につけている。

PHOTO/日産自動車[Nissan Motor Co., Ltd.]、Formula E Operations Limited REPORT/吉田知弘[Tomohiro YOSHITA]、三家香奈子[Kanako SANGA]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]

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