全日本カート選手権 OK部門 2025年の開幕大会は10チーム17名がエントリー

レポート カート

2025年5月15日

全日本カート選手権の最高峰クラスであるOK部門の2025シーズンが5月10日に開幕。国内カートレースの頂点に挑むドライバーとチームが、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキット南コースに出そろった。ここではチーム体制とドライバーラインアップを紹介する。

 全日本カート選手権 OK部門は今季も1大会2レース制で、5大会・全10戦のシリーズ戦開催が予定されている。昨年より3週間ほど後れ、初夏を迎えてからのシーズンインだ。その第1戦/第2戦の舞台は鈴鹿サーキット南コースで、シリーズはそこからモビリティリゾートもてぎ北ショートコース(栃木県茂木町)、オートパラダイス御殿場(静岡県小山町)、フェスティカサーキット瑞浪(岐阜県瑞浪市)とラウンドし、再び鈴鹿に戻って第9戦/第10戦でシリーズの幕を閉じる。

 特別規則には今季、重要な変更が加えられた。ひとつの大会(2レース)で登録できるドライタイヤが、昨年までの1セット(フロント2本/リア2本)からフロント3本 /リア3本に増やされたのだ。そのうちフロント2本 /リア2本を、まずタイムトライアルと第1レースで使用。残るフロント /リアの各1本は第2レースで使用することが認められる。この”エクストラ”のタイヤを使うのか使わないのか、左右どちらに投入するのか、といった各チームの戦略が興味をそそるところだ。

 さらに、レース中にドライバーに対して警告旗(白・黒旗)を提示する際、レースディレクターの判断によってブロッキング、プッシングなど警告の内容を伝えるメッセージボードを警告旗と同時に提示する場合があることもブルテンで公示された。

フロント3本 /リア3本となった2025シーズン。第2レースではフロント右/リア左、フロント左/リア右、フロント・リア右、フロント・リア左、無交換と5パターンの組み合わせが可能。
プッシング、ブロッキング、幅寄せなど、警告旗(白・黒旗)を掲示した理由がわかるよう、メッセージボードが掲示されるようになった。

 昨年のOK部門参加者の中からは、チャンピオンの酒井涼選手をはじめ多くのドライバーが四輪レース進出などでこのシリーズを抜けた。いわば代替わりの年となった今季の開幕戦のエントリーは17台と、昨年の1大会平均29.6台から減少。とはいえ、そのリストには相変わらずそうそうたる顔ぶれが名を連ねている。

 2024ランキング2位の酒井仁選手は新興チームのKF MOTORSPORTに移籍して継続参戦、弟の涼選手に続いてチャンピオン獲得を狙う。そして昨年FS-125部門で開幕6連勝を遂げてチャンピオンに輝きながらOK部門ではうまく流れを引き寄せられなかった酒井龍太郎選手には、まずOK部門での1勝目が期待される。三村壮太郎選手、皆木駿輔選手といった優勝経験を持つベテラン勢も、初タイトル獲得に意欲を燃やして継続参戦だ。

 ルーキーで注目されるのは、昨年ジュニア選手権ラウンドシリーズ1のジュニア部門でランキング2位となり、国際レースの経験も豊富な澤田龍征選手。全日本初参戦の金子准也選手と肥後孝太朗選手が、いきなりのOK部門でどんな可能性を見せるのかも楽しみだ。

 シリーズの末尾を締めくくる第9戦 /第10戦は11月15~16日。日本最速カートドライバーの栄誉をかけた戦いに、注目が集まる。

2025年全日本カート選手権 OK部門 チーム&ドライバーラインアップ

KF MOTORSPORT(#2 酒井仁選手)
K.SPEED WIN(#6 三村壮太郎選手、#25 本間詠吉選手)
HRT(#7 小熊孝誠選手)
YAMAHA MOTOR Formula Blue(#11 佐藤佑月樹選手、#12 金子准也選手、#13 横山優之介選手)
TEAM EMATY(#18 中井悠斗選手、#23 松井海翔選手、#32 デグチャリョプ・ティモフェイ選手)
Drago CORSE(#33 山岡宗磨選手、#34 皆木駿輔選手)
ミツサダ PWG RACING(#44 酒井龍太郎選手)
GLEATEQ Motorsports(#67 田中照久選手)
Racing Square GEN(#77 中野駿太選手)、Racing Square Gen With TEAM 風神(#88 肥後孝太朗選手)
HIROTEX RACING(#89 澤田龍征選手)

PHOTO / 今村壮希[Souki IMAMURA]、長谷川拓司[Takuji HASEGAWA] REPORT / 水谷一夫[Kazuo MIZUTANI]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]

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