20数年ぶりのカートレースとなる平手晃平選手がShifter参戦で表彰台に!
2025年6月26日

Shifterクラスに平手晃平選手が出場して話題を呼んだGPR KARTING SERIES 第3戦/第4戦。1999年にジュニアカート選手権で初代チャンピオン(大嶋和也選手と同点でWチャンピオン)の経歴を持つ平手選手が本格的なカートレースに参戦するのは20数年ぶり、そしてもてぎ北ショートコースでのカートレースは25年ぶりだという。
Shifterは6段変速機構を備えたVORTEX社製125cc水冷2ストローク・リードバルブ吸気エンジンと、ハイグリップタイヤで武装したハイパフォーマンスマシンのワンメイクレースだ。位置づけとしてはアマチュアドライバーのハイエンドレースとなる。
2024年には松下信治選手がGPR KARTING SERIESのShifterにフル参戦してシリーズチャンピオンを獲得。今季は第1戦/第2戦から松田次生選手が出場し、第2戦では3位表彰台に登壇するなど、プロドライバーたちがたびたび顔を見せてレースを賑わせているクラスだ。今回、第3戦/第4戦に平手晃平選手が参戦を果たした。
平手選手がこのレースで所属するのは、GPRのシリーズスポンサーでもあるCVSTOSとANEST IWATAとのパートナーシップで結成された新生チーム『CVSTOS Racing ANEST IWATA』。CVSTOSのイメージカラーであるブラックを基調としたシックなレーシングスーツに身を包んだ平手選手に、話を聞いてみた。

「CVSTOSさんから“将来的にカートでドライバーの育成をやりたくて、CVSTOS Racingを立ち上げた”ということでお声がけをいただいて、まずはそれを広く知ってもらうため、僕が今年Shifterに出場することになりました。来シーズン以降、僕は監督とかコーチングの方に回って育てる役目に就く予定です」
「カートとは言え緊張感のある大会ですし、昨日の練習走行でも僕が走ると多くの人が注目してくれるんで、スーパーGTで走るより変に緊張しました(笑)。でも、そういう良いプレッシャーの中でいろんな選手と一緒にレースができるので、すごく新鮮な気分を味わえています」
「普段はスーパーGTのレースウィークの月、火曜日にロニー(・クインタレッリ)選手が立ち上げたGTカート部の走行会に参加して、KF(2016年までレースが行われていた全日本の最高峰カテゴリー)のフロントブレーキつきカートで練習しているので、体力的には問題ないと思っていました」
「松田選手が前回表彰台に立っているので、自分も負けずにやってやろうって気持ちはもちろんあります。松田選手の方がこのレースの経験は長いですけれど、普段からGTカート部で一緒に走って良い勝負をしている相手ですから、負けられません。レースではまず完走を目指しながら結果も求め、なんとか表彰台に上がれればと思っています」


迎えた決勝、平手選手はタイムトライアルでトップと0.162秒差という堂々のタイムをマークし、第3戦を3番グリッドからスタートすることになった。厳しい暑さに見舞われた第3戦決勝では、慣れないスタンディングスタートでふたつ順位を落とした平手選手だったが、松田選手ともバトルを演じながら失った2ポジションを取り戻し、有言実行の3位表彰台に立ってみせた。
続く第4戦は4番グリッドからのスタートで、序盤にエスケープゾーンへはみ出したこともあって6番手に後退。そしてレース中盤にフロントフェアリングが外れていることを確認し、車検場にマシンを入れてレースを終えた。
「金、土曜日とテストを重ねて、チームのサポートもあっていいセッティングを出すことができましたし、元から得意ではなかったコースでShifterのマシンにアジャストすることもできました。雨上がりの難しいコンディションだったんですが、良い結果を残すことができて、初戦で手応えをつかむことができました」
「こうして松田選手と一緒にレースができて楽しかったですし、(マシンの整備を担当するTAKAGI PLANNING代表の)高木虎之介さんには『20数年ぶりにパッとカートに乗って結果を出したのは、ウチのチームの若い選手たちにもすごくいい刺激になった』と言ってもらえました」


平手選手は2025シリーズの残り3大会・6戦にも引き続き参戦予定だという。次回のレースは8月30~31日、オートパラダイス御殿場(静岡県小山町)で開催。平手選手のますますの活躍に期待したい。
PHOTO/今村壮希[Souki IMAMURA] REPORT/水谷一夫[Kazuo MIZUTANI]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]
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