2026シーズン「UNIZONE」のチーム体制が発表。開幕戦は3月7日に6拠点で実施

レポート Eスポーツ

2026年2月12日

唯一、JAFの公認を受けたEモータースポーツ国内リーグ「UNIZONE」を運営する一般社団法人日本eモータースポーツ機構(Japan e-Motorsport Organization=略称:JeMO)が、2026年3月7日に開幕するUNIZONE e-Motorsport Leagueに参戦する6チームの体制を発表した。

 名古屋OJAがチームチャンピオン、武藤壮汰選手がドライバーチャンピオンに輝き幕を閉じた2025シーズンのUNIZONE。2年目となる2026シーズンは、ディフェンディングチャンピオンのチームを筆頭に、ほか継続参戦3チーム、新規参戦2チームが、熾烈なリーグ戦を争う構図となったことが発表された。

 継続参戦は愛知県の「名古屋OJA」、熊本県の「Saishunkan Sol 熊本」、静岡県の「遠州ハママツモータース」、東京都の「東京ヴェルディレーシング」。そして新規参戦には北海道の「恒志堂レーシング北海道」、岩手県の「岩手馬コレーシング」が名を連ねている。

 これと並行して、チーム所属選手の移籍や新規起用が行われた。一部のチームは一枠だけ選手名を後日発表としながら、各チームほぼラインアップが出そろった形だ。気になる新規参戦チームの選手を含め、2026シーズンを戦っていく各チームの注目すべきポイントをまとめていく。

岩手馬コレーシング(岩手県)

 岩手馬コレーシングは、岩手の馬事文化を基盤に、誰もが参画できるインクルーシブな場づくりを軸とするeモータースポーツチーム。岩手に受け継がれてきた「チャグチャグ馬コ」をはじめとする馬事文化、農耕と暮らしの営み、人と地域のつながりを大切にしながら、年齢・性別・障がいの有無・経験に関わらず、誰もが役割を持ち、安心して関われるチーム運営を目指している。UNIZONE参戦を契機に、eモータースポーツを“競技”にとどめず、ICT教育、キャリア形成、地域交流のプラットフォームとして活用。岩手の文化と最先端テクノロジーを結び、地方から新しい価値観と誇りを育むモデルを創出する。

左から齊藤祐太選手(2025シーズン:名古屋OJA所属/個人順位15位)、岡本貴明選手(新規)、TBN。

 新規参戦チームとしてUNIZONEに挑む岩手馬コレーシングには、昨シーズン名古屋OJAの一員として名を連ねていた齊藤祐太選手と、グランツーリスモの大会で名を馳せる岡本貴明選手が加入した。とくにチームが拠点を構える岩手県が出身地である齊藤選手は、昨シーズンとは異なりチームを牽引する存在として活躍が期待される。なお国際Bライセンス所持者枠の選手は後日発表とされている。

遠州ハママツモータース(静岡県)

 静岡から世界へ挑む、地域発のプロeモータースポーツチーム。Motown浜松で生まれた遠州ハママツモータースは、eモータースポーツを“地域を動かす実践のフィールド”として活用している。チームは『子どもたちの夢と希望』、『大人たちのやりがい・生きがい』、『新たな産業と雇用の創出』をミッションに掲げ、レース参戦、STEAM教育、企業研修、交通安全プログラムなどを展開し、行政・教育機関・地域企業と連携しながら、浜松市・静岡県を軸に“挑戦と成長のエコシステム”づくりに取り組んでいく。

左から小出峻選手(2025シーズン:名古屋OJA所属/個人順位2位)、百瀬翔選手(2025シーズン:遠州ハママツモータース所属/個人順位7位)、武藤雅奈選手(新規 ※チーム契約選手)。

 昨シーズン、チーム順位3位だった遠州ハママツモータースは、百瀬翔選手以外のメンバーを一新。実車の世界では百瀬選手の講師役でもある小出峻選手が名古屋OJAから移籍し、さらに2026年TGR-DCドライバーの武藤雅奈選手が契約選手としてチームに加わった。国内最高峰のEモータースポーツリーグであるUNIZONEに、若手実車レーシングドライバーで固めた布陣でチャンピオンを狙う。

恒志堂レーシング北海道(北海道)

 恒志堂レーシング北海道は、リアルとバーチャルの両軸で挑戦を続けるレーシングチーム。リアルではスーパー耐久シリーズに初年度参戦ながら ST-5Rクラス2位、バーチャルでは JEGTでシリーズ2位を獲得した。リアルとバーチャルのモータースポーツを通して、北海道を盛り上げていく。

左から長和樹選手(新規)、加藤達彦選手(新規)、TBN。

 スーパー耐久への参戦やeモータースポーツの活動に精力的な恒志堂レーシング北海道は、ほかのeモータースポーツ大会でもチームで活動する長和樹選手と、グランツーリスモからスーパー耐久への参戦に挑戦中の加藤達彦選手の加入が発表された。

Saishunkan Sol 熊本(熊本県)

「熊本」から「世界」へ。eスポーツを通して熊本にとってなくてはならない存在でありたいという想いから、再春館システム株式会社を運営母体として活動を開始。チーム名にある「Sol(ソル)」はラテン語で「太陽」を意味しており、eスポーツを通して熊本を照らせるような存在になりたいという想いが込められている。UNIZONE参戦初年度の準優勝を超える“優勝”をつかみ取るべく、チーム一丸となって挑む。

左から荒川麟選手(2025シーズン:Saishunkan Sol 熊本所属/個人順位5位)、黒沢和真選手(2025シーズン:Saishunkan Sol 熊本所属/個人順位3位)、新谷昇馬選手(新規)。

 昨年、名古屋OJAの筆頭対抗馬という活躍を見せたSaishunkan Sol 熊本は、新たに新谷昇馬選手を起用する。新谷選手は2024年の全日本カート選手権 FP-3部門で活躍したほか、iRacingの世界でもWilliams eSports Academyの一員として選出された一流プレイヤーだ。荒川選手、黒沢選手とのコンビネーションが上昇気流のカギとなるだろう。

東京ヴェルディレーシング(東京都)

 1969年に日本初のプロサッカーチームを目指して誕生した東京ヴェルディ。現在は、18競技を擁する総合型クラブとして、『多様な人材の育成』、『スポーツを通じたさまざまなエンターテインメントの提供』を掲げて活動。リアルとバーチャルの融合という分野でも、2016年日本のプロスポーツチームで初めてとなるeスポーツチームの設立以来、数多くの世界大会に日本代表として参戦、複数の種目で世界チャンピオンを輩出するなど大きな成果を挙げている。今後も国際的な活躍を目指すと共に、デジタル人材の育成に資する子供むけワークショップの開催など、世界的な大都市東京の総合クラブならではの活動にも力を入れていく。

左から兒島弘訓選手(2025シーズン:東京ヴェルディレーシング所属/個人順位11位)、木村偉織選手(2025シーズン:東京ヴェルディレーシング所属/個人順位8位)、佐々木光選手(2025シーズン:東京ヴェルディレーシング所属/個人順位12位)、佐々木藍咲選手(2025シーズン:東京ヴェルディレーシング所属 ※チーム契約選手)。

 実車のモータースポーツで活躍する選手を起用している東京ヴェルディレーシングは、6チームの中で唯一不動の体制でUNIZONE 2年目に挑む。昨年のチーム順位は4位と苦しみながらも、オフシーズン中のドライバー人気投票では木村偉織選手がトップとなるなど、UNIZONEを象徴するチームのひとつであることは間違いない。昨シーズンは出走の機会がなかった契約選手の佐々木藍咲選手の動向にも注目したい。

名古屋OJA(愛知県)

「名古屋を元気に」「日本を元気に」「優しい社会に」を活動理念に、尾張三河(Owarimikawa)から日本(Japan)、アジア(Asia)への拡大を目指して「OJA」(オウジャ)と命名。2016年にeスポーツ部門から活動を開始し、2023年には、アーバンスポーツ「Baseball5」(ベースボール ファイブ)部門を設立、総合型スポーツクラブとして拡大を続けている。UNIZONE初代年間チャンピオンとしての誇りを胸に、2026年度も二連覇を目指し、挑戦を続けていく。

左から武藤壮汰選手(2025シーズン:名古屋OJA所属/個人順位1位)、小此木裕貴選手(2025シーズン:群馬ダイヤモンドペガサス所属/個人順位6位)、石野弘貴選手(新規 ※チーム契約選手)、梅垣清選手(新規 ※チーム契約選手)。

 2025年シーズン、圧倒的な強さを見せた名古屋OJAは体制を大きく変更した。絶対王者の武藤壮太選手をエースとし、昨シーズン最終戦でその武藤選手に予選で唯一黒星を付けた小此木裕貴選手がチームに大抜擢。さらに2025年全日本カート選手権 FP-3部門に参戦し、eモータースポーツでも実績を残してきている若手ドライバーの石野弘貴選手と、2026年は全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権とスーパーGT GT300クラスに参戦予定の梅垣清選手が契約選手として加入した。スキのない布陣で連覇を狙う。

 6チームの顔触れがほぼ出揃い、いよいよ開幕までの熱気が増す2026シーズンのUNIZONE。開幕戦は3月7日、各チーム拠点からオンラインで戦うHOME&HOME形式で実施される。メーカー育成の若手レーシングドライバーから、純粋なEスポーツプレイヤーまでが交じり合い、鎬を削るUNIZONEに今季も注目していきたい。

PHOTO/UNIZONE REPORT/岡田衛[Mamoru OKADA]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]

ページ
トップへ