DAISHIN GT3 GT-Rがトラブルを抱えながらも独走で24H総合優勝!!
2021年6月2日

スーパー耐久シリーズ第3戦は5月21~23日に富士スピードウェイにおいてシリーズ最長の24時間レースとして開催。DAISHIN GT3 GT-R(大八木信行/青木孝行/藤波清斗/坂口夏月組)がトラブルを抱えながらもレース中盤から独走状態となり、総合優勝を決めた。
スーパー耐久シリーズ 2021 Powered by Hankook 第3戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース
開催日:2021年5月21~23日
開催地:富士スピードウェイ(静岡県小山町)
主催:富士スピードウェイ株式会社、FISCO-C
国内で唯一の24時間レースには、9クラスに51台がエントリー。例年より3週間も早く入梅した東海地方はレースウィークの天候が不安定で、公式予選が行われるはずだった21日は朝から雨模様となり、天候の回復が見込めないということで予選はキャンセル。決勝レースのグリッドは、第2戦までのランキングや前日の専有走行のタイム等で決められることになった。
22日は肌寒い曇天。コースサイドには入場制限はあったものの、それでも多くのファンが密を避けながらテントを準備し、24時間のレースイベントを存分に楽しんだ様子だ。

15時にスタートが切られると、ポールスタートのD'station Vantage GT3(星野敏/藤井誠暢/近藤翼組)の藤井選手と、MP Racing GT-R(JOE SHINDO/柴田優作/影山正美/松田次生/元嶋佑弥/井上恵一組)の松田選手がトップ争いを演じ、9周目には松田選手がトップに立った。
夕方にはD'station Vantage GT3が100Rでクラッシュ、暗くなってからはLEXUS RCF GT3(永井秀貴/嵯峨宏紀/小高一斗/永井宏明/中山雄一/上村優太組)のプロペラシャフトが折れてストップ。またMP Racing GT-Rはダンロップコーナーでクラッシュを喫するなど上位陣が次々脱落。
そんな中トップを守っていたのはFloral UEMATSU FG 720S GT3(植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井出有治/川原悠生組)だったが、こちらも夜中に電気系トラブルでストップしてしまった。
これでトップに立ったのはDAISHIN GT3 GT-Rで、2位を走行していたCARGUY NSX-GT3(木村武史/ケイ・コッツォリーノ/道見真也組)が左リアホイールが外れるトラブルでストップすると、独走状態となった。
DAISHIN GT3 GT-Rはレース序盤からモニターのトラブルで、それに起因する燃料系のトラブルが発生していたが、燃料系のトラブルは無線の指示でドライバーが操作をして解消。モニターは最後までディスプレーが確認できない状態だった。
大八木/青木/藤波/坂口組の4名のドライバーがゴールまでつなぎ、クラス2位のD'station Vantage GT3に42周もの大差をつけ、763周で優勝。GTNET MOTOR SPORTSとしては3回目の優勝となった。


その他、ST-Zクラス(10台)はENDLESS AMG GT4(内田優大/山内英輝/菅波冬悟/小河諒組)が大会3連覇。ST-TCRクラス(2台)はRacer Hondaカーズ桶川 CIVIC(遠藤光博/中野信治/小出峻/澤龍之介/原田健太組)が初優勝した。
ST-1クラス(3台)はシンティアム アップル KTM(飯田太陽/加藤寛規/小林崇志/吉本大樹/高橋一穂組)が総合2位となる活躍を見せ優勝。ST-2クラス(7台)は新菱オート☆VARIS☆DXL☆EVO10(藤井芳樹/成澤正人/安斎景介/今井慎吾/渋谷彰良/奥村博文組)が24時間レースを初制覇した。
ST-3クラス(6台)はHELM MOTORSPORTS RC350(平木湧也/平木玲次/高橋知己/松澤亮佑組)が今季初優勝。ST-4クラス(3台)はWeds Sport 86(浅野武夫/藤原大暉/芝叔和/松井宏太/普勝崚/中島佑弥組)が86に車両を換えてからの初優勝。ST-5クラス(12台)はodula Star5 Roadster(橋本陸/貫戸幸星/大崎達也/小原康二/勝木崇文/加賀美綾佑組)がシリーズ連勝を決めた。
なお、水素燃料を使用して24時間レースに参戦したORC ROOKIE Corolla H2 concept(井口卓人/佐々木雅弘/MORIZO/松井孝允/石浦宏明/小林可夢偉組)は、35回のピットインで入念に車両を点検して給水素を繰り返し、358周で完走を果たした。








■ロードスターカップ 1.5/1.6/1.8/2.0 第2戦





フォト/遠藤樹弥、吉見幸夫 レポート/皆越和也、JAFスポーツ編集部
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