東京都内で2021年JAFモータースポーツ表彰式が開催。収録形式ながらチャンピオンを招いたリアル授与式が2年ぶりに実現
2021年12月6日
2021年JAFモータースポーツ表彰式
■開催日:2021年12月3日(金)
■開催地:ホテル雅叙園東京(東京都目黒区)
■主催:JAF
新型コロナウイルス感染症の影響で、昨年はリアル開催が見送られたJAFモータースポーツ表彰式。今年は各カテゴリー・各部門のチャンピオンを東京都内に招いた賞典授与式の開催が実現し、その模様がJAFモータースポーツサイトの特設ページにて公開された。
2021年のJAF全日本選手権やFIAインターナショナルシリーズなどにおいて優秀な成績を収めた選手らの栄誉を称える式典「JAFモータースポーツ表彰式」が、12月3日(金)、東京都目黒区のホテル雅叙園東京にて開催された。
昨年は新型コロナウイルス感染症の影響でリアル開催を見送り、賞典授与は収録形式で実施されたが、今年は各カテゴリー・各部門のチャンピオンを招待したリアル開催が実現し、各受賞者への賞典授与の模様は、インターネットの動画配信によって一般公開された。
賞典授与の会場は換気が徹底され、感染拡大防止の観点から、受賞者の待機スペースが別に設けられていた。受賞者は別の控室で待機して、出番が来たら賞典授与に臨み、他の受賞者はその様子を控室に設置されたスクリーンで視聴するという形式となった。また、トロフィーなどの賞典はプレゼンターからの手渡しではなく、賞典を載せたトレーをプレゼンターが壇上に運び、受賞者はトレーに載った賞典を自分で受け取るという手順となった。
式典はJAF・藤井一裕会長による開会の挨拶に始まり、続いて、今年新設された「ドライバー・オブ・ザ・イヤー」の贈呈が行われる。JAF会員による投票の結果、北米のインディカーを戦う佐藤琢磨選手に贈られることとなり、賞典のプレゼンターにはスポーツ庁の室伏広治長官がサプライズ登場することになった。
また、モータースポーツの発展に著しく貢献した個人を称揚する、モータースポーツ名誉委員の称号は、1986年からJAFモータースポーツ委員会の職務を務めた鈴木隆史氏に贈られた。鈴木氏は登録部会や安全部会の会長を歴任し、F1日本グランプリを始めとしたレース競技会において、競技長などの競技役員として活躍した経歴を持つ御仁だ。
そして、モータースポーツにおいて著しい業績を残した個人または団体を顕彰するモータースポーツ特別表彰は、レーシングドライバーの小林可夢偉選手とAG.メンバーズスポーツクラブ北海道(AG.MSC北海道)、そしてTOYOTA GAZOO Racingに贈られた。
小林選手は式典を欠席したが、2021年FIA世界耐久選手権(WEC)ハイパーカー・ドライバーチャンピオンに輝き、シリーズ第4戦ル・マン24時間レースで総合優勝に輝いた功績によるもの。そして、WRCラリー・ジャパンを始めとしたFIA国際ラリー競技会を20年連続で開催してきたAG.MSC北海道に対して、日本のラリー競技の普及・発展に貢献したとして同クラブ代表の田畑邦博氏に賞典が贈られた。
さらに、2021年のFIA WECにおいてチームチャンピオン、そしてFIA世界ラリー選手権(WRC)においてマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得したTOYOTA GAZOO Racingに対して特別賞を贈呈。GAZOO Racing Companyの佐藤恒治プレジデントが登壇して、JAF・坂口正芳副会長から賞典が授与された。
今年で最後の開催となったFIA Electric & New Energy Championship ソーラーカーレース鈴鹿において、各部門で好成績を収めたTEAM RED ZONE、THE BLUE STARS、MTHS松工ソーラーカーチームに対して賞典が用意され、出席したMTHS松工ソーラーカーチームにはJAF電気・ソーラーカー部会の進士守部会長から賞典が授与された。
昨年はともに中止となったJAFカップについては、今年はJAFカップオールジャパンジムカーナがイオックスアローザスポーツランド、JAFカップオールジャパンダートトライアルが輪島市門前モータースポーツ公園で無事開催された。式典にはJAFカップ対象クラスの優勝選手が招待され、JAFモータースポーツ部・村田浩一部長からカップが授与された。
JAFカップジムカーナの優勝者は、JG1クラスが飯坂忠司選手(欠席)、JG2クラスが藤井雅裕選手、JG3クラスが山本太郎選手、JG4クラスが田中康一選手、JG5クラスが片山誠司選手、JG6クラスが徳武銀河選手、JG7クラスが仲川雅樹選手、JG8クラスが斉藤邦夫選手、Womenクラスが渡邉千尋選手(欠席)となった。
また、JAFカップダートトライアルの優勝者は、JD1クラスが鎌田卓麻選手、JD2クラスが吉村修選手、JD3クラスが山崎迅人選手、JD4クラスがマイケルティー選手、JD5クラスが井之上優選手、JD6クラスが伏見浩二選手、JD7クラスが岡翔太選手、JD8クラスが中島孝恭選手、JD9クラスが太田智喜選手となった。
そして、FIA-フォーミュラ4地方選手権(FIA-F4)と、フォーミュラリージョナル地方選手権(FORMULA REGIONAL)は、今年もこの式典で表彰が行われ、FIA-F4は野中誠太選手とTGR-DC Racing Schoolに賞典が贈られた。しかし、フォーミュラリージョナルは最終戦が12月12日に開催されることから、賞典は後日送られることになっている。
また、例年は当該地域の地方表彰式で表彰されていたジュニアカート選手権についても、今年はこの式典で賞典授与が行われることになった。FP-Jr部門の鈴木恵武選手と、FP-Jr Cadets部門の酒井龍太郎選手が招待され、JAFレース部会・鈴木亜久里部会長から賞典が授与された。
全日本ジムカーナ選手権のチャンピオンは、JG1クラスが津川信次選手、JG2クラスが広瀬献選手、JG3クラスが若林拳人選手、JG4クラスが小武拓矢選手、JG5クラスが茅野成樹選手、JG6クラスがユウ選手、JG7クラスがV21の山野哲也選手、JG8クラスが川北忠選手、新設クラスのJG10は織田拓也選手が獲得した(JG9クラスはシリーズ不成立)。
全日本ダートトライアル選手権のチャンピオンは、JD1クラスが炭山裕矢選手、JD2クラスが目黒亮選手、JD3クラスが坂田一也選手、JD4クラスが北村和浩選手(欠席)、JD5クラスが細木智矢選手(欠席)、JD6クラスが北條倫史選手、JD7クラスが山崎利博選手、JD8クラスが谷尚樹選手(欠席)、JD9クラスが太田智喜選手(JAFカップも獲得)、新設クラスのJD11は小関孝高幸選手が獲得した(JD10クラスはシリーズ不成立)。
全日本ラリー選手権のドライバーチャンピオンは、JN1クラスが勝田範彦選手、JN2クラスがヘイキ・コバライネン選手(欠席でビデオメッセージを寄せた)、JN3クラスが大竹直生選手、JN4クラスが西川真太郎選手、JN5クラスが天野智之選手、JN6クラスは吉原將大選手が獲得。ナビゲーターチャンピオンは、JN1クラスが木村裕介選手、JN2クラスが北川紗衣選手、JN3クラスが藤田めぐみ選手、JN4クラスが本橋貴司選手、JN5クラスが井上裕紀子選手、JN6クラスは佐野元秀選手が獲得した。
全日本カート選手権のチャンピオンは、OK部門が佐々木大樹選手、FS-125部門は堂園鷲選手、FP-3部門は村田悠磨選手が獲得した。
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権のドライバーチャンピオンは名取鉄平選手が獲得。チーム部門はTOM'S、エンジンチューナー部門はSiegfried Spiess Motorenbau GmbHがタイトルを獲得した。
11月28日に終幕したばかりのFIAインターナショナルシリーズ スーパーGT。GT500クラスのドライバーチャンピオンは関口雄飛選手/坪井翔選手、チームチャンピオンはTGR TEAM au TOM'Sが獲得。GT300クラスのドライバーチャンピオンは井口卓人選手/山内英輝選手、チームチャンピオンはR&D SPORTSが獲得した。
そして、表彰式のトリとなる全日本スーパーフォーミュラ選手権は、最終戦を待たずに野尻智紀選手がドライバーチャンピオンを確定。最高峰フォーミュラにおける初のチャンピオン獲得となった。そして、チームチャンピオンは星野一義監督率いるTEAM IMPULが獲得。ドライバータイトルを獲得した選手が所属するチームに贈られる「MECHANIC 2021」(メカニック賞)はTEAM MUGENに贈呈された。
式典の最後にはドライバーおよびコ・ドライバーチャンピオンによる集合写真撮影が行われ、初代ドライバー・オブ・ザ・イヤーに輝いた佐藤琢磨選手もサプライズ登場。2年ぶりにリアルで行われた表彰式。受賞者たちは翌年への思いを新たにして散会となった。
フォト/宇留野潤、関根健司、森山良雄、JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部