2023シーズンも先陣を切り、札幌市内で北海道モータースポーツ表彰式を開催!
2023年12月8日

毎シーズン、1月からシーズンインする北海道地区では束の間のオフシーズンとなる12月に開催されることが恒例となっている、JAF北海道地方選手権・JMRC北海道シリーズ戦モータースポーツ表彰式が、2023年も12月2日に札幌市内で開催された。
2023年JAF北海道地方選手権・JMRC北海道シリーズ戦モータースポーツ表彰式
開催日:2023年12月2日
開催地:北海道自治労会館 大ホール(北海道札幌市)
主催:JAF北海道本部、JMRC北海道
2019年以来の開催となった2022年に続き、会場は札幌市北区に建つ北海道自治労会館。札幌駅からも徒歩圏内という、好立地にて開催された。
午後に開催した式典の前、午前中には同会館にて、JAF北海道本部による2024年モータースポーツカレンダー調整会議も開催し、各競技会を主催するクラブの代表者たちが集った。各地方選手権への参戦台数の推移など、2023シーズンの活動報告に始まり、2024シーズンのクラブ更新について、そして2024シーズンに開催する地方選手権のカレンダーの日付の確認、競技会名の確認と調整などが行われた。

2023年JAF北海道地方選手権表彰式
2023年も2022年に続き5階の大ホールが会場。飲食を伴わないかたちの式典も同様で、2019年までの立食パーティ形式の復活はおあずけとなった。しかし、各カテゴリーごとに着席した受賞者たちは2023シーズンの健闘を称えあうなど、和気あいあいとした雰囲気のなか、迫力あるオープニング動画とともに式典が始まった。
式典も2022年と同じく、JAF北海道地方選手権表彰式とJMRC北海道シリーズ戦表彰式の2部制で行われた。2023年JAF北海道地方選手権表彰式は、JAF北海道本部の小島雄一事務局長の開会の挨拶で始まり、続いてJAFモータースポーツ部の小林修業務課長が登壇、1月から11月まで続く、長い北海道のモータースポーツシーズンを戦い抜いた選手たちの活躍を労った。
章典の授与はJAF北海道ジムカーナ選手権、JAF北海道ダートトライアル選手権、JAF北海道ラリー選手権の順で行われた。ジムカーナは小島事務局長、ダートラは小林修課長、ラリーは北海道本部の山口秋広事業部長から、各クラスのチャンピオンにカップと表彰状が手渡された。















2023年JMRC北海道シリーズ戦表彰式
JMRC北海道の永井真運営委員長の挨拶により、2023年JMRC北海道シリーズ戦表彰式も続けて行われた。JMRC北海道SPARCOアウティスタ ジムカーナシリーズに始まり、JMRC北海道WinmaXダートトライアルシリーズ、JMRC北海道TEINラリーシリーズ、JMRC北海道スノーチャレンジカップ、JMRC北海道レースシリーズ2023北海道クラブマンカップレース、JMRC北海道GRガレージ札幌厚別通オートテストシリーズの順で章典が授与された。
プレゼンターはJMRC北海道の役員が登壇。ジムカーナが石川和男ジムカーナ部会長、ダートラは瀬尾毅ダートトライアル部会長が、ラリーは秋葉貴之ラリー部会長と藤原篤志ラリー副部会長、レースは柴田誠レース部会長、オートテストは古島淳一オートテスト部会長が務め、章典を受け取ったチャンピオンたちは喜びの一言や、2024シーズンへの抱負などを述べた。なお、JMRC北海道ジムカーナ ミドル部門とJMRC北海道ダートラ ジュニア部門の各クラス上位3選手には、オートスポーツランドスナガワから走行券も進呈された。































各選手への章典の授与の後、JMRC北海道から、2023シーズンも様々な競技会の開催に協力いただいた、道内の競技コース5団体と自治体6市町村に感謝状が贈られることが報告された。そして、Bライセンスモータースポーツを中心に、道内の競技会を広く撮影している陶山護カメラマンから、JAF北海道ジムカーナH-BC1クラスでランキング3位を獲得した玉山成玟選手にフォトジェニック賞が贈られた。
さらに、2023年JAFカップ オールジャパン/JMRCオールスターダートトライアルのNクラスで自身3度目のJAFカップ制覇を果たした宝田ケンシロー選手、2023年JAF全日本ラリー選手権のJN-5クラス ドライバー部門で初のチャンピオンを獲得した松倉卓郎選手、長きに渡りオフィシャルとして道内のモータースポーツを支えている加藤愛(かとうめぐみ)氏に、その活躍を称える特別賞が贈られた。
2022年に続き、ピットやサービス、日常生活でも活きる工具にはじまり、大人気の家庭用ゲーム機まで多種多様な景品を揃えた抽選会を開催。当落の結果に大きな盛り上がりを見せた後、JMRC北海道の小池治郎事務局長が閉会の挨拶を述べて式典は終了。参加者たちは2024年早々から始まる新たなシーズンでのお互いの健闘を誓い合いながらの、散会となった。






2023年JAF北海道地方選手権「初」チャンピオンインタビュー

素敵な家族とチャンピオン獲得を喜ぶ笠原陸玖選手は20歳の若きダートトライアラー。「祖父も父もダートトライアルやってて。糠平(湖氷上タイムトライアル)の主催を祖父がやってて、“大きくなったらやってみたいな”と思っていたんです」と、免許を取得できる18歳になるとすぐに取ってダートラを始めたそうだ。デビューシーズンはJMRC北海道ジュニアのJ-2でチャンピオンを獲得、翌シーズンは学業もありステップアップした地区戦に3戦しか参戦できなかったものの、第4戦で優勝を果たして2023シーズンを迎えた。8戦中6戦が有効だった2023シーズン、その6戦ギリギリしか参戦できなかったが、「一戦も落とせない状況でかなりしんどかったんですけど、まぁ、それでも今年は運転の技術も上がって、メンタルも強化されて、すごいいい年だったな、と思います」と、逆境も糧にして5勝を挙げてチャンピオンをつかんだ。ヌタハラ ラリースクールも受講し「“普通に走ったら、ちゃんと走れば勝てるな”っていう手応えがでてきた」とも語る笠原選手。2024シーズンは「(ダートラの)参戦数を減らして、ちょっと違うことにもチャレンジしてみようかな」とのこと。新たな舞台にも挑む若武者の挑戦に、注目だ。

学生時代から顔見知りで遊び仲間だった、というドライバーの近藤太樹選手とコ・ドライバーの中村真一選手は、近藤選手が3年ぶりにラリー復帰を果たした2022シーズンの最終第6戦が二人での初戦。チャンピオンを獲得した2023シーズンは、「ここまで出る予定(フル参戦)ではなかったので、(車両に)色々な不具合が出て。その都度、関根(正人)さんたちに直していただいたりアドバイスいただいたり、どうにかこうにか」とは近藤選手。第3戦で優勝、欠場した第2戦を除く4戦はトップ3フィニッシュと、安定した成績を支えた先輩たちに感謝しきり。「ハイスピードが好きなんですけど、最後の陸別(第6戦SS6)は気持ちよく走れてタイムにもつながって。2位だった室田(彰仁)さんはすごい速い方で、だいぶ迫れた(3位獲得)のも良かったのかなぁ、と」と近藤選手はベストの走りを振り返った。中村選手は、第5戦で近藤選手の成長を感じたそうだ。「その前の前の大会ぐらいで(室田彰仁選手と)タイム差が10… 20秒くらいひらいていたけど、すごい縮んでて。結果(2位)ちゃんと出たんで、感動して。ドライバーとして尊敬し始めたぐらいですね。“すげー、あんな速い人に迫ってる”と思って」と語ってくれた。2024シーズンはまず一戦、参戦を目指すという二人。中村選手が「自分が支えられる部分は、金銭面ですね。やる、って決めます」と決意を見せた若きクルーは、新シーズンでも二人三脚でさらなる進化を目指す。
フォト/関根健司 レポート/JAFスポーツ編集部