2024シーズンの集大成! 「JAFモータースポーツ表彰式」が盛大に開催
2024年12月5日
国内モータースポーツの1年を締めくくる「2024年JAFモータースポーツ表彰式」が11月29日、東京都内のホテルで開催。各カテゴリーで優秀な成績を収めた上位選手らが式典に招かれ、過去最大規模となる会場で選手権の認定と各種賞典の授与が執り行われた。
2024年JAFモータースポーツ表彰式
開催日:2024年11月29日
開催地:グランドニッコー東京 台場 パレロワイヤル(東京都港区)
主催:JAF
2024年に国内で開催されたモータースポーツにおいて、好成績を収めた選手やチームの栄誉を称えるJAFモータースポーツ表彰式が11月29日に開催された。会場は2023年と同様、東京ベイエリアにあるリゾートホテル、グランドニッコー東京 台場 パレロワイヤル。激戦が繰り広げられた各カテゴリーで活躍した選手や関係者が競技の垣根を越えて一堂に会する晴れの舞台となっている。
国内四輪モータースポーツを統轄する一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が主催するこの表彰式では、全日本選手権やFIAシリーズなど、上位入賞者の選手権認定と賞典の授与が行われている。またモータースポーツの発展に著しく貢献した個人に対して贈られる「JAFモータースポーツ名誉委員の称号」や、モータースポーツの普及振興に著しく寄与した個人または団体、そして国際的な競技会において卓越した成績を収めた選手まはたチームなどに贈られる「JAFモータースポーツ特別賞」の贈呈も実施される。
司会を務めたのは、レース実況アナウンサーとしてお馴染みのピエール北川氏と稲野一美氏。国内モータースポーツを熟知したコンビが式典の進行と盛り上げ役を担った。まずはJAF坂口正芳会長による主催者挨拶で幕があけ、最初にJAFモータースポーツ名誉委員の称号とJAFモータースポーツ特別賞の贈呈が行われた。
名誉委員の称号は2名。1名は1989年のスピード行事小委員会委員を皮切りに、スピード行事第1種委員、技術部会委員、全日本ジムカーナ/ダートトライアル選手権審査委員会、全日本ラリー選手権審査委員、ラリー部会部会長、全日本ラリー選手権グループリーダー等を歴任し、現在はモータースポーツ審議会委員として活躍する竹道雄康氏。
「大学を出てから50年間、レースの技術など多くのジャンルの委員をやらせていただいた記憶があります。賞をいただけたことで、これからも皆さんとともにできる限り大会を盛り上げ、JAFのいろいろな競技で頑張りたいと思いますのでよろしくお願いいたします」と竹道氏がコメント。
もう1名はドライバーとして全日本F2選手権や全日本耐久選手権での活躍後、1994年と1995年のF1パシフィックグランプリで競技長を務め、レース部会委員、安全部会委員、モータースポーツ審議会委員、レース部会副部会長等のJAFモータースポーツ専門部会を歴任してきた藤田直廣氏だ。
「私もJAFに携わること58年、来年は77歳になります。今までさまざまなモータースポーツの中でレースを中心にいろいろと担当してきました。これからもモータースポーツで一生懸命やっていきますのでよろしくお願いいたします」とスピーチする藤田氏。JAF坂口会長からそれぞれ名誉委員称号を称える楯が贈呈された。
続いて特別賞は、2024年FIA世界耐久選手権HYPERCARやFIA世界ラリー選手権等でマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得したTOYOTA GAZOO Racing、2024年FIAフォーミュラE世界選手権第6戦および第16戦で優勝してマニュファクチャラー・トロフィー年間3位となった日産フォーミュラEチーム、2024年FIAフォーミュラE世界選手権東京E-Prixを主催して日本初開催を実現したビクトリーサークルクラブ、ゴーカートライセンスの普及促進とモータースポーツの参加者拡大に貢献した株式会社ネオ・スピードパークの4団体に贈られた。
個人では、ラリー競技等で自治体連携構築や地域活性化モデルプランを確立した勝田照夫氏、国内全般のオートテスト競技の普及促進に貢献した原博史氏、オートテストの普及促進やドリフトテストなど新入門競技の新設と実施に貢献した小西俊嗣氏に贈られ、それぞれ誇らしい表情で賞状とシルバープレートを受け取った。
その後はモータースポーツ中央審査委員会の野田健委員長による乾杯となり、出席者にグラスが行き渡ったところで「今後ますますモータースポーツが盛んになることを祈念し、また本日表彰を受けられる方をお祝いいたします」と挨拶、「乾杯」と発声して会食がスタート。緊張感あふれた会場が一気に和やかな雰囲気に変わった。
会食と歓談の間、並行してドライバー・オブ・ザ・イヤー顕彰の贈呈が行われた。有識者や一般投票で選ばれた1名のドライバーを顕彰する、2021年から始まったJAFの新たな章典だ。2024年で4回目を迎えた今回は“もっともモータースポーツ業界を輝かせたドライバー”というコンセプトに変更されている。
この栄えあるドライバ・オブ・ザ・イヤーは角田裕毅選手が受賞。残念ながら当日はF1世界選手権第23戦カタールGPが開催されており、角田選手の出席は叶わなかったが、ビデオメッセージで受賞の喜びを語った。スポーツ庁の室伏広治長官がプレゼンターを務め、角田選手の代わりに株式会社ホンダ・レーシングの藤阪之敏氏が賞典のクリスタルを受け取った。
今回の表彰式の中では、モータースポーツ業界のエンターテインメントとしての発展を目的にモータースポーツファン向けアプリSFgoで取得したファンの登録情報を用いてドライバーやチームスタッフにさまざまな視点でスポットライトを当てるための取り組みとして、株式会社日本レースプロモーション(JRP)によるIIJ Group SFgoアワードが実施された。
また当該年度に全日本学生自動車連盟が主催する競技会で獲得した順位を点数化し、その合計点で競われる全日本学生自動車連盟2024年度年間総合表彰も、昨年同様に組み込まれている。男子団体の部と女子団体の部が表彰対象となり、それぞれ代表者が登壇。なおこの表彰にはJAF全日本学生モータースポーツ顕彰も併せて行われている。
ステージ上の賑やかさが落ち着き、しばらく歓談の時間が設けられた後、JAFカップオールジャパンジムカーナとJAFカップオールジャパンダートトライアルの表彰へ移行。JAFカップオールジャパンダートトライアルは不成立のクラスもあったが、各クラスの優勝者がステージに勢ぞろいし、鏡面が輝くJAFカップを胸元に抱えて笑顔を見せていた。
そして全日本ジムカーナ選手権、全日本ダートトライアル選手権、日本ドリフト選手権、全日本ラリー選手権、全日本カート選手権の順で表彰が行われ、当該カテゴリーの各クラスのチャンピオンと、ランキング2~6位の選手がステージに登壇。今回はチャンピオンのみVトロフィーが授与された。
終盤にFORMULA REGIONAL地方選手権と全日本スーパーフォーミュラ選手権のドライバーやチームの表彰が行われたが、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権と、FIAインターナショナルシリーズ スーパーGT、FIA-F4地方選手権は最終大会が12月に開催されたため、今表彰式での賞典授与は見送られている。
宴たけなわとなったところでJAF野津真生専務理事の挨拶で閉会。2024年を総括するJAFモータースポーツ表彰式はこれで幕を閉じた。翌年度から始まる新たなシーズンに向けて心機一転、気が引き締まった選手たちの活躍に期待したい。
主催者挨拶
JAFモータースポーツ名誉委員称号の贈呈
JAFモータースポーツ特別賞の贈呈
乾杯
ドライバー・オブ・ザ・イヤーの贈呈
IIJ Group SFgo AWARD
全日本学生自動車連盟2024年度年間総合表彰/JAF全日本学生モータースポーツ顕彰
JAFカップオールジャパンジムカーナ 表彰
JAFカップオールジャパンダートトライアル 表彰
全日本ジムカーナ選手権 表彰
P・AE1クラス
P・AE2クラス
PN1クラス
PN2クラス
PN3クラス
PN4クラス
B・SC1クラス
B・SC2クラス
B・SC3クラス
全日本ダートトライアル選手権 表彰
P・PN・AE1クラス
PN1クラス
PN2クラス
PN3クラス
Nクラス
SA・SAX1クラス
SA・SAX2クラス
SC1クラス
SC2クラス
Dクラス
日本ドリフト選手権 表彰
単走部門・総合部門
追走部門
全日本ラリー選手権 表彰
クラス1ドライバー
クラス1コ・ドライバー
クラス2ドライバー
クラス2コ・ドライバー
クラス3ドライバー
クラス3コ・ドライバー
クラス4ドライバー
クラス4コ・ドライバー
クラス5ドライバー
クラス5コ・ドライバー
クラス6ドライバー
クラス6コ・ドライバー
全日本カート選手権 表彰
OK部門
FS-125部門
FP-3部門
EV部門
FORMULA REGIONAL地方選手権 表彰
ドライバー
チーム
全日本スーパーフォーミュラ選手権 表彰
ドライバー
チーム
メカニック賞
閉会
フォト/雨田芳明、宇留野潤、大野洋介、長谷川拓司、森山良雄 レポート/JAFスポーツ編集部