スポーツ庁・室伏広治長官にJAFゴーカートライセンスを贈呈する式典が開催!

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2022年7月12日

モータースポーツの普及や振興を担うJAFより、スポーツ庁の室伏広治長官にゴーカートライセンスを贈呈するセレモニーが執り行われた。

ゴーカートライセンス贈呈セレモニー
開催日:2022年7月5日
開催地:JAF関東本部(東京都港区)
主催:一般社団法人 日本自動車連盟

 国内モータースポーツの普及および振興を図り、その魅力について発信を行う一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が、より身近にモータースポーツを楽しむための取り組みの一環として、2022年より「ゴーカートライセンス」を新設した。誰もが気軽に取得できる新たなライセンスとして、今、注目が集まっている。

 このゴーカートライセンスは「レンタルカートに興味がある」、「レジャーカートを楽しんでみたい」など、新たにモータースポーツを始めてみたい方をメインターゲットに設定しており、ライセンスを取得することで、国内格式以下のレースやタイムトライアル競技会、カートコース主催のイベント等に参加が可能となる。

 また、従来のモータースポーツライセンスとは異なり、基本的に年齢制限は一切なく、JAFへの入会も不要ということも特筆しておきたい。そしてJAF公認カートコースまたは届出コースにて、ゴーカートの基本的な操作方法や、コース走行時におけるルールや信号旗の意味についてレクチャーを受けた上、20分以上の走行時間を有することで発給申請の資格が得られる。ライセンス発給に係る手数料は1,000円(税込)で、有効期間は最長で3年(発行日の翌々年の12月31日まで)となっている。

 ゴーカートライセンス発給の動きはすでに始まっており、7月1日現在で90件のライセンス取得者を数える。現時点で取得できるサーキットは埼玉県本庄市のGOLDEX本庄モーターパーク、千葉県八千代市のネオ・スピードパーク、滋賀県大津市の琵琶湖スポーツランドの3か所ながら、今後も順次、実施されるコースは増えていくとのこと。

2021年9月10日に新たなライセンス発給制度としてJAFより公示され、2022年1月1日から施行された「ゴーカートライセンス」。JAFモータースポーツサイト内の「ライセンス取得」ページでも掲載されている。
全日本/ジュニアカート選手権東地域第2戦が開催された2022年5月15日、GOLDEX本庄モーターパークで行われたゴーカートライセンス取得のための「390ccスプリントエキシビジョンレース」イベント。

 そんなモータースポーツの新たな可能性を予感させる魅力いっぱいのゴーカートライセンスを、スポーツの振興に精力的に取り組んでいる、スポーツ庁の室伏広治長官へ贈呈するセレモニーが、JAF主催の下、東京都港区にあるJAF関東本部で7月5日に執り行われた。

 式典の開催にあたり、2022年6月に選任、就任したJAF・坂口正芳会長より、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、大変厳しいモータースポーツ情勢ではありますが、モータースポーツの窓口というものを少しでも広げるという観点から、本年、ゴーカートライセンスを発給するようにいたしました」と、ライセンス新設の主旨について説明がなされた。

 続けて「このゴーカートライセンスを使いながら、安全で楽しい運転を体験していただく場として活用してもらえればと思います」とセレモニーの挨拶を締めた。そしてJAF・坂口会長からスポーツ庁・室伏長官へ、ゴーカートライセンスの第1号としてライセンスレプリカが進呈される。

7月5日、11時よりJAF関東本部で行われたゴーカートライセンス贈呈セレモニー。スポーツ庁の室伏広治長官を迎え、新型コロナウイルス感染症の感染拡大対策を採りながら、和気あいあいとした雰囲気の中で実施された。
JAF・坂口正芳会長から記念すべき第1号となるゴーカートライセンスが手渡され、笑顔を見せながらサムズアップで受け取ったスポーツ庁・室伏長官。なお実際のライセンスは手のひらに収まるカードサイズとなっている。

 受け取ったスポーツ庁・室伏長官からは、「新設されたゴーカートライセンスのレプリカをいただきました。スポーツ庁には訪問者も多いことから、ぜひ長官室にも飾らせていただいて、さまざまな方に見ていただいて、ライセンスを取得していただけるように、モータースポーツの裾野の拡大ということで取り組んで参りたいと思います」と語った。

 また「モータースポーツという、世界的にも非常に魅力のあるコンテンツに注目させていただいております。普段の生活では味わえないスピード感を体験していただき、子供から大人まで、ひとりでも多くの方々にモータースポーツの楽しみが広がることを期待しております」とコメント、モータースポーツのさらなる普及に期待を寄せた。

 セレモニーの終盤には質疑応答の時間が設けられ、JAF・坂口会長、スポーツ庁・室伏長官、JAFモータースポーツ部・村田浩一部長がステージに登壇。取材に訪れた各メディアからは、時間いっぱいに活発に質問が投げかけられた。

 まずスポーツ庁・室伏長官へは、これまでのゴーカート経験の有無が尋ねられ、「小さいころですが、父親に連れていかれて乗りました。でも、本格的なものはないですね」と笑顔で答えた。そしてゴーカートライセンスについては、「カートからスタートしてフォーミュラ1まで登りつめる選手がいることを考えると、レジャーカートもモータースポーツの裾野を広げるひとつのきっかけであり、今回の取り組みは大変素晴らしいと思います」と、JAFの取り組みについて評価した。

 このゴーカートライセンスの将来的なビジョンについて問われた村田部長は、「ライセンス発給数は現時点で90件、12~90歳の方にご取得いただいております。今年の目標は1,000件です」と回答。そしてコンペティション(レーシングカート)ライセンスとの相乗効果も狙っていると明かした。

 今後のゴーカートライセンス取得者の増加とともに、モータースポーツのますますの発展に期待がかかることだろう。

2021年は数多くのモータースポーツがコロナ禍で中止となったことを憂い、スポーツ庁として外国人選手の入国の手続きや、サーキットにおける感染症対策について全力で支援していく旨を述べられた。
まだまだ未知数な部分が多いゴーカートライセンスだけあって、メディアを対象とした質疑応答ではさまざまな質問が出された。JAFモータースポーツ部の村田浩一部長も同席し、丁寧に回答を行った。

 今回のセレモニーではゴーカートライセンスホルダーを代表して、カート・ゴーカート愛好家の3名も招待されていた。それぞれモータースポーツとの関わりや、ライセンス取得に至った経緯について、貴重な一般の方々の生の声が発表された。

■斎藤幸菜さん

元々クルマに興味がなかったものの、取得したマニュアル免許で乗れるクルマを調べていくうちに、サーキットで走るクルマに辿り着き、その格好良さに惹かれていったという齊藤幸菜さん。「全国のカート場でライセンスを使えるところが増えてくると思うので、それをきっかけにいろいろなサーキットに足を延ばして走ってみたいです」

■河野勇太さん

クルマの運転ができる以上に、クルマを使い切って楽しむモータースポーツに魅力を感じ、始めてみたいと考えるようになった河野勇太さん。すでにレンタルカートを嗜んでいるようで、「近郊のサーキットには行っていますが、情報に疎い遠方のサーキットに行って、ゴーカートライセンスを活用して乗ってみたいと思います」と期待を膨らませていた。

■川合千裕さん

川合千裕さんは自動車運転免許を取得してから運転の楽しさを感じていたようで、そこから発展してモータースポーツ観戦にのめり込んでいったそうだ。一緒に観戦する知人がカートを始めたことをきっかけに興味を持ち「まずはゴーカートライセンスを取得した仲間たちと一緒に、レースに出てみたいですね!」と語った。
レンタルカート用のマシンとして広く使用されているビレルN35を前に、一般招待者を交えて記念撮影。

フォト/宇留野潤、長谷川拓司、JAFスポーツ編集部 レポート/JAFスポーツ編集部

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