2023年JAF中国モータースポーツ表彰式が広島市内の会場で盛大に開催!!
2024年3月5日
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2023シーズンも各地のJAF公認サーキットとJAF公認コースで激戦が繰り広げられた中国地区のモータースポーツ。当地区でのジムカーナ、ダートトライアルとサーキットトライアルのJAF地方選手権と全国転戦のJAF Formula Beat地方選手権、そしてJMRC中国シリーズで優秀な成績を収めた中国地区の選手たちの健闘を称え、表彰する2023年JAF中国モータースポーツ表彰式が2024年2月10日に広島市内で開催された。
2023年JAF中国モータースポーツ表彰式
開催日:2024年2月10日
開催地:ホテル広島サンプラザ(広島県広島市)
主催:JAF中国本部、JMRC中国
中国地区でのモータースポーツの2023シーズンを締めくくる晴れの舞台は、2022シーズンと同じく広島市西区にあるホテル広島サンプラザの大宴会場「金星」が担った。新型コロナウイルス感染症感染拡大を防ぐための様々な制約が、日常生活でも緩和されつつあることも受けて、今回の表彰式でもコロナ禍前までの形式を取り入れて開催された。
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今回は表彰式で各選手が表彰された後に2024年度JAF&JMRC中国モータースポーツ懇親会を開催するという、以前までのかたちが帰ってきた。
JAF中国本部の神吉靖視事務局長の主催者挨拶によって幕を開けた表彰式は、続いてJMRC中国の岩根つもる運営委員長も主催者挨拶を述べた後、来賓のみなさんの紹介が行われた。賞典はジムカーナ、ダートトライルとサーキットトライアル、そしてF-Beの順で各選手に授与された。
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表彰式が終わり模様替えが行われた後に、同じ会場で懇親会が行われた。2020年度以来となる、立食ビュッフェ形式による懇親会の復活も楽しみにしていた受賞者も多かったようで、色とりどりの様々な料理を味わっていた。
恒例となっていた、豪華賞品やユニークな副賞が用意されたビンゴ大会をはじめとした催しも開かれて大いに盛り上がり、親交も深まった懇親会は一本締めで閉会を迎え、2023シーズンの中国地区のモータースポーツは幕を閉じた。
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2023年JAF中国地方選手権「初」チャンピオンインタビュー
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「(TS)タカタサーキットで小林さんと高屋さんがジムカーナをフリー走行でしていて“めちゃくちゃカッコいいな”と思ったんです」と語る武内選手とジムカーナの出会いは2021年。「で、次の年にクルマ買って店に行きました」と準備を整え、2023シーズンにT28でデビューを飾った。「店の人と話して“チャンピオン獲って、ステップアップしてください”って言われていたんで成し遂げたいな、と思っていました」と意気込んで臨んだそうだ。「初戦から緊張しっぱなしだったんですけど2位に入れて“意外といけるんだな”って分かって、第2戦は自分としては手応えなかったんですけど優勝できたんです」と幸先良いスタートを切るも、第3戦は4位に終わる。「第3戦の備北(サーキット)はパイロンタッチで最下位になったんです。そこからちょっとパイロンが怖くなって、距離を詰めたりできなくなってたんです」という中、王座争いは最終第7戦にもつれた。第2ヒートで「うまくパイロンをかわしつつ、コースの最短を走るというか、距離重視というか、そういう走りができたんで、自信になりました」と、会心の走りで苦手を克服して戴冠を果たした。2024シーズンはPN3に挑む武内選手は「大分揉まれると思うんですが、なんとか1勝したいです」と目標を語ってくれた。
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2016シーズンから中国地区戦を追い、2022シーズンはGR86を駆ってPN2+クラスのランキング2位を獲得した石井選手の2023シーズンは、「全てがワイヤーでつながっているワイヤースロットルで、電子制御もないから操作してて楽しいのと、限界がちょっと低いのも楽しいです」語るNB型マツダ・ロードスターに変更。クラスもR2に移った初年でチャンピオンに輝いた。「無差別級の二輪駆動クラスに、車高調とデフだけ付けて開幕戦で2位になれたんで“コレは何か戦えるんじゃないか”と思いました。次(第2戦)は直線が凄く長いコースだったんですけど、2位の選手がミスをしたんで、それもあって勝って、運が良かったと思います」と、NB型ロードスターには不利と思える中でいきなりの好成績を収め、戴冠を目指すスイッチが入ったようだ。第3戦以降は第6戦での優勝と2位を3回獲得と、安定した成績を残して後続の追撃を振り切った。来る新シーズンは「ライバルの人たちに応えられるように、勝っても負けてもいいんで、本気で走って楽しめたらいいな、と思います」と、控えめに語ったが、2連覇を狙って戦うに違いないであろう。
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「始めて8年目だったんですけど始める前に、10年以内でチャンピオンカップを獲りたい、と思っていたんで、本当に良かったです」と喜ぶ川上選手。2023シーズンはR4で4勝を挙げて戴冠を果たし、ジムカーナを始めた当初に立てた目標も見事に達成した。僅差で負けていたライバルから、勝利を挙げることができたと言うタカタでの第1戦と、「備北が地元なんですけど、スピンしかけてもうまくつなげて逆転優勝して。自信がつきました」と振り返った、備北Aコースでの第3戦の走りが印象に残っている、とのこと。「“失敗しちゃったらヤバいな”と、思うところがあったんですけど、チームのオーナーさんからも“リラックスして走ればいいよ”って言ってもらえて。無心というか、自分の走りをして勝てたんです」とメンタル面で得た手応えも大きかったそうだ。「追われる身になるんですけど、まだ追っかける選手がたくさんいるので、技術を上げてチャンピオンに相応しい走りをみなさんに見せられるように、頑張っていきたいと思います。いつかは全日本で6位以内に入る、というのを目指して、長く続けていきたいです」と語るさらなる目標に向けて、2024シーズンのR4でのV2を目指して飛躍を誓った。
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「自分の車両が間に合った4戦目以降はしっかり勝つことができて、目標だったシリーズチャンピオンを獲ることができて本当に光栄です!」と戴冠の喜びを語った、ATチャンピオンの行友選手。学生の大会でダートラに挑んでいた行友選手のシリーズデビューは「太田さんのレンタル車両で地区戦にスポットで出していただいたんです」と振り返る2022シーズンの第5戦。最終第7戦ではシリーズ初優勝も挙げ、「“ダート楽しい!”ってなって、クルマ買って造って出てきました」と、本格的にシリーズを追った初年の終盤で4連勝を果たし、チャンピオンに輝いた。「先輩方が全部サポートしてくださって、一緒に慣熟(歩行)とか、アドバイスとか聞きながら引っぱっていただけたのでついていって、一緒にチャンピオンを獲ることができたかな、と思います」と、先輩の若手ドライバーをはじめ、多くの助けがあってこそのチャンピオン獲得だったそうだ。2024シーズンは、「2連覇できるように、まだ、勢いだけでなんとかしているんで、上の人の走りを見ながら丁寧に走れるようになりたいです」と目標を語ってくれた、行友選手の進化する走りに注目したい。
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2023シーズンは中国地区戦に本腰を入れて挑んだ、という南選手は「厳しい戦いになっても絶対ここで獲りきろう。獲って、全日本にステップアップしていく、っていう自分の中の計画、目標を立てて無事、達成できました」と、チャンピオンを獲得したのだが、順風満帆で開幕を迎えられなかったそうだ。「クルマのセッティングが納得いく状態ではなかったスタートだったんです。しっかり走れるな、と思うところまで早くもっていけるかが不安点でした。全日本でも強敵な方や地元のチャンピオンだった方がいて、表彰台すら争うことになるだろうな、って思ってました」と、不安がある中で開幕2連勝を果たすと、常に優勝か2位か、というハイペースでシリーズを制した。「最低限入賞はして、全日本にステップアップしていく流れをつくりたい」と臨んだテクニックステージタカタでの全日本の第8戦では「後半区間の区間タイムが1番で、勝負できる区間とかポテンシャルがちょっとずつ出せるようになってきて自信にもつながって。タカタの2本目で、1年間学んだことが出せたかな、と思ってます」と、第2ヒートでのアツい走りで4位を獲得した。満を持して全日本に臨む2024シーズンの活躍も楽しみだ。
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「ちょっとずつクルマをアップデートしたり、仕様変更しながら、なんとか自分の“これが速いんだ”っていう走りとか理想に対して近づけていきながら走れた、なんとか結果もそれなりに出たかな、って一年でした」と、2023シーズンを振り返った北野選手がSA1で初戴冠を果たした。「毎回僅差なのでワンミスすれば確実に負けるような状況で、常にピリピリと良い緊張感を持って走れました。常に意識していたんで、上の成績が維持できたのも松岡さんがいらっしゃってのことだと思います」と、切磋琢磨しながら王座を争った、ライバルへの敬意も忘れない。自身の走りについて「自分の頭の中にある理想がなんとなくあって、まだまだ自分の100%を出し切っても出来ないとは思うんですけど、勝ててもそれができていないので、そんなにスッキリはしていないんです」と、理想に貪欲だ。「地区戦チャンピオン獲りきることと、全日本、開幕戦と最終戦出ようと思っているので、お立ち台立ちたいな、っていうのが目標です」と語る2024シーズンの北野選手は理想の走りを追求しながら、目標に挑む。
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ZN6型トヨタ86を駆ってRWDに挑んだ畑窪選手は、最終第7戦で挙げたシリーズ初優勝でチャンピオンを射止めた。しかし、初めてのFR(後輪駆動)での2023シーズンは「始めのうちはまっすぐ走るのもままならない、みたいな感じだったんです」とのことで、さらに「前はFF(前輪駆動)だったんですけど、アクセル踏める量が断然多かったです。FRはタイヤと相談しながらのアクセル操作になるので結構シビアな感じで、踏みたくても踏んだら空転する感じもありました」と、駆動方式の違いに苦労した船出だったようだ。「クルマ壊さないように、通勤車なんで。それは一番に心がけていました」と語る中でも、「アクセルが踏めるように、トラクションをかけれるような運転を意識していました」という走りで表彰台を一度も逃すことなく獲得。初優勝と初戴冠を決めた第7戦での2本目は、2023シーズンの走りの集大成だったそうだ。「1本目でスピンとか、前半戦でミスが多かったんですけど、ミスを極力なくしたいです。格上の車両もチカラがある方も参戦される予定なので負けないように、意地を見せたいです」と、王座防衛に気合いを入れていた。
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「SCD1は激戦クラス、と言われ続けてきて、そこで獲れたんで凄く嬉しいです」と喜ぶ重松選手のダートラキャリアは学生の頃から15、16年で改造車一筋、チャンピオン獲得は念願だったそうだ。「開幕と、タカタでの第2戦は優勝できて幸先の良いスタートだったんですけど、一柳さんもねばり強くその後2勝やり返されて、気が気じゃない戦いが続いていたんです」と2022シーズンのチャンピオン、一柳豊選手とのチャンピオン争いは第6戦での勝利と、「本当にミスなく気持ちよく走れた」と会心の走りに挙げた1本目を見せた第7戦で2連勝、「最終戦でしっかり勝てて、気持ちよく決めれました」と、王座を射止めた。「いろんな人に凄いサポートをいただいて勝てたんで、みなさんに感謝してますね」と支えてくれている周囲のサポートへの感謝も忘れない重松選手は変化を迎えようとしているそうだ。「ひき続きチャンピオンを獲りたいのと、2024シーズンは改造車で出る予定なんですけど、2025シーズンはクルマを変えようと思ったりしているので、今のクルマで有終の美を飾れるようにしたいです」と、2連覇と新たな挑戦への準備と、忙しい2024シーズンになりそうだ。
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ZC32S型スズキ・スイフトスポーツを駆ってCT4に参戦した松橋選手は、第1戦で幸先の良い勝利を挙げると第2戦は3位。「GR86がライバルとしてかなり強力で、チャンピオンは一時期獲れないかと思いました」とのことだったが、第3戦を制してこのシリーズに初のフル参戦にして、最終戦を待たずに戴冠を果たした。スポーツランドSUGOと筑波サーキットにも参戦し、全てのJAFサーキットトライアル選手権に挑んだ松橋選手の岡山国際サーキットの印象は「高速コーナーあり、ヘアピンあり、SUGOと筑波を足して2で割ったようなコース」とのこと。東京在住の松橋選手にとって岡山国際は「なかなか練習ができず、車載(動画)を見ながらイメージトレーニングして、スピードを合わせていく、という走り方でした」と苦労も多かったようだ。「土砂降りの雨の中、コンパクトなFFということでオーバーオールできたのが思い出に残っています」と、戴冠への足掛かりとなった第1戦の優勝を振り返った松橋選手は、2024シーズンの岡山国際はスポット参戦の予定だそうだ。「11月にコースレコードを獲りに来られるように、いっぱい勉強します!」と、さらなる速さへの追及に意気込んでいた。
フォト/谷内壽隆 レポート/JAFスポーツ編集部