2019シリーズのJAF中国地方選手権・JMRC中国モータースポーツ表彰式が広島で開催
2020年2月13日
中国地区で2019年に開催されたJAF地方選手権やJMRCシリーズで好成績を修めた参加者の栄誉を称えるJAF中国モータースポーツ表彰式が広島県広島市で行われ、ジムカーナやダートトライアル、サーキットトライアル競技のタイトルホルダーが一堂に会した。
JAF地方選手権・JMRC MOTOR SPORTS「2019年JAF中国モータースポーツ表彰式」
開催日:2020年2月2日(日)
開催地:ホテルセンチュリー21広島(広島県広島市)
主催:JAF中国本部、JMRC中国
広島県広島市のJR広島駅前にほど近い「ホテルセンチュリー21広島」宴会場「プラド」にて、2月2日(日)、JAF中国地方選手権及びJMRC中国シリーズの2019年シーズンのモータースポーツ表彰式が行われた。
毎年広島市街地で行われている表彰式では、2019年に開催されたJAF岡山スーパーFJ選手権やJAF中国ジムカーナ選手権、JAF中国ダートトライアル選手権、JAF岡山国際サーキットトライアル選手権のほか、JMRC中国ジムカーナフレッシュマンシリーズ手権のシリーズ上位入賞選手が招かれて、200名を超える表彰対象者にシリーズ賞典が授与された。
式典は、第一部は賞典の授与式、第二部は別の部屋に移動して懇親会という二部構成となっており、主催者代表としてJAF中国本部の神吉靖視事務局長とJMRC中国の岩根つもる運営委員長の挨拶、及び来賓挨拶が行われてまずは授与式がスタートした。
来賓にはJMRC中国の淺田義友顧問や藤田直廣顧問、三好瑛二顧問や、岡山国際サーキットの杉浦隆浩氏、フォルテシシモの山内真理氏、住友ゴム工業の谷川利晴氏と畑中巧氏、横浜ゴムの加藤隼人氏、楠ハイランドパークの大谷美紀夫氏と戸田元秀氏、スポーツランドタマダの玉田敬司氏、JAFモータースポーツ部の杉田崇仁氏が紹介された。
JAF中国ジムカーナ選手権から始まった賞典の授与式では、各クラスのチャンピオンがアナウンスで先に紹介され、ステージ正面の中央に用意されたチェッカーフラッグ柄の花道を、スポットライトを浴びながら登壇するスタイル。続いて2位以下の選手が登壇して、JAF中国地方選手権とJMRC中国シリーズの賞典が壇上で続けて授与された。
JAF岡山スーパーFJ選手権は、チャンピオンの入山翔選手やシリーズ2位の菊池宥孝選手、3位の貫戸幸星選手、4位の澤龍之介選手、5位の荒川麟選手、6位の村松日向子選手らが対象となったが当日は全員欠席。JAF中四国ラリー選手権は2月22日に岡山県で表彰式が開催されるため、本表彰ではスピード競技を対象とした授与式となっていた。
なお、授与式の最後には2019年のJAF全日本選手権で上位成績を獲得したジムカーナ及びダートトライアルドライバーやJAFカップジムカーナやJAFカップダートトライアルの上位入賞者が登壇し、改めて賞典の授与が行われた。
また、スピードパーク恋の浦で行われたJMRC西日本ジムカーナフェスティバルで優勝したJMRC中国所属のジムカーナ選手に対して、JMRC中国の岩根運営委員長から映えある優勝旗が贈られた。そして、JAF及びJMRC中国の特別賞として、JAF公認競技会の2019年最多出場者(それぞれ11戦)であるチームフルハウスの内田敦選手とヒノデクラブの難波眞選手に対して表彰状と副賞が贈られた。
最後に行われた集合写真撮影に続いて別会場に移動し、それまでの厳粛な着席スタイルから一変した、和やかムードの立席パーティ形式による懇親会が用意された。
懇親会は改めて来賓者の紹介から始まり、来賓代表として岡山国際サーキットの杉浦支配人から挨拶と、スポーツランドタマダの玉田社長による乾杯の挨拶でスタート。毎年恒例かつ白熱のビンゴ大会で今年の運試しを行い、JAFモータースポーツ部の杉田課長による一本締めで懇親会は閉会した。
2019年JAF中国選手権チャンピオンインタビュー
「免許を取得してから父親のクルマに乗せてもらうようになったんですが、その軽自動車をうまく操れなかったんです。それで、自分のクルマを持つなら、まずは手頃な軽自動車を買って腕を磨こうと思って、HA23Vアルトに乗り出しました。父が以前にジムカーナをやっていたので昔から親近感があって、ジムカーナはテクニックを磨くには最適なスポーツだと考えてました。2018年は中国シリーズのBRKクラスをアルトで戦っていて、2018年末からチームの方に譲ってもらったDC2インテグラに乗り換えることができました。当たり前ですけど、アルトとは何もかもが違っていてかなり苦労しました。最初は怖くて、VTECの作動域に入れられませんでしたから(笑)。いきなりSタイヤは難しいと思ったので、ラジアルで徐々に慣れていこうと考えて中国シリーズのBR2クラスに挑みましたが、とにかく開幕前に走り込んで、何とか恥ずかしくない走りができるようにもっていきました。なので、開幕戦から優勝できたのは自分でもびっくりでしたね。結局7戦中5勝することができましたが、シーズン中は前日練習と本番に集中することで、何とか合わせ込めたと思います。2020年はSタイヤでSAに挑戦したいと考えてます。今季のシリーズ争いもそうですが、2020年は全日本にも挑戦して、まずは入賞を目指したいですね!」
「26歳ぐらいからダートラを始めましたが、当初はEK4シビックやEK9シビックで参戦して、どうにも成績が出なくて苦労してました。5年前くらいからDC2インテグラに乗り換えたんですが、クルマがコースに合っていたこともあり、成績が出るようになってきました。最初は”楽しむダートラ”のつもりでしたが、勝ち始めると欲が出て(笑)、色々とトライをするようになりました。クルマを替えたら速度域が高くなったこともあって、車速を落としきれてなかったり、リアがアウト側にズレたり、ギャップにハマったりと、細かいミスがあったんですが、皆さんの走りを研究することで、ちゃんとクルマを止められるようになっていきましたね。2019年シーズンのN1クラスは、川本(圭祐)選手や坂本(幸洋)選手らチェリッシュのメンバー3人との戦いとなりましたが、目の上のタンコブである川本選手とも僅差の戦いができて、ちょっとピリピリした雰囲気になりましたが、とっても面白かったです。ライバルがいることで、自分を高められたシリーズでしたね。最後に挑戦した全日本のタカタやJAFカップのスナガワでは、入賞することはできましたけど、車両トラブルが連続して(笑)。元々ここ数年は旧車ならではの見えないトラブルに悩まされていたんですが、2019シーズンではそれも出なかったので、ライバルといい戦いができました。ダートラを10年間やってきて、一番楽しい年だったかも知れません。今シーズンはSAに……と考えてましたが、身の回りが忙しくなってきたので今後の体制はまだ検討中なんです」
「サーキットトライアルは13年ぐらい、合計45戦ぐらい出てまして、これまでは年に2回とかスポット参戦でしたけど、2019年のように年間通じてフル参戦したことはありませんでしたね。周りの皆さんが接戦で、互いに競い合ってましたから、そこがいい結果に繋がったと思ってます。DJデミオの15MBに4年半ぐらい乗ってますが、これまではランティスやRX-7、マツダスピードアクセラなどと、マツダ車一辺倒でした。ディーゼルのアテンザに乗り換えて、ちょっと落ち着いたと思いきや、デミオに乗り換えからはまた走りへの思いが強くなって、このデミオではチューニングもしっかりやってます。今まではマツダファン・サーキットトライアルに出てましたが、やはりマツダ車以外のクルマと比較したかったという思いがあって、腕試しのために岡山国際シリーズに出ることにしました。出てみたらかなり新鮮で、クルマの進化もさることながら、自分の腕の進化を体感できました。今までも一生懸命走ってましたが、少し論理的なところを考えて、違った攻め方ができたと思います。2019年は4戦とも1位が獲れたんですが、開幕2戦は順調で、第3戦のウェット路面のときに、1本目に初めて他の選手にトップを奪われたんです。そこで負けたくないという闘争心が沸いて(笑)、自分の中では2019年のハイライトになりましたね。対策として、スーパー耐久をデミオで走られている皆さんの動画を見たりして研究させてもらいました。自分の中では乗れてきたような気がしていたんですが、そのドライバーさんからは『まだ2秒は上げられる』と言われて(笑)。やはりレーシングドライバーの方々は凄いなあとも思いました。11月にはコースレコードを更新できて、自分ではビックリのタイムでしたが、2番手のクルマと僅差でもあったので、もっと頑張らないといけないなと思いました。クルマの伸び代もまだまだありますからね!」
「マツダファン・サーキットトライアル(MFCT)に5年くらい出てまして、自分の中では一定の成績を出せたなという感触がありました。そんなタイミングで、岡山国際サーキットでJAF戦があるということで、自分の実力でどこまで通用するのかを試すために出ることにしました。富士スピードウェイやオートポリスに遠征したりもしてましたが、やっぱりマツダ車以外のクルマと、どのくらい差があるのかが気になりましたね。元々JAF戦に出てみたいという思いがあって、出るならシリーズチャンピオンを狙うつもりでした。それが2019年に実現して、初めてチャンピオンを獲ることができたので、夢が叶ったような感じです。以前はサーキットで走行会に出てまして、GC8インプレッサやHT81Sスイフトスポーツなどで、もう20年ぐらい走ってました。それが少しオトナになって(笑)、家族も何とか乗れるマツダスピードアクセラに出会って、サーキット熱が再燃して、『結果を残す』方向にも気が向くようになって、MFCTに出始めたという感じです。MFCTでは横の繋がりも増えて、JAF戦の存在は知ってはいたというレベルでしたが、岡山国際はホームコースでもあるので、岡山国際でJAF戦があるなら、出ない選択肢はないなという感じでした(笑)。以前は鈴鹿サーキットも走ってましたし、鈴鹿の走らせ方がオートポリスにも通用したりしてましたね。マツダスピードアクセラもアンダーが強くてサーキット走行に向いているクルマではないんですが(苦笑)、自分の中では、そういうクルマで”向いてるクルマ”にどれだけ挑めるのかもテーマにして走ってましたから、これまで培ってきた色々なトライと経験が、岡山のサーキットトライアルにうまく繋がって、最終的に2019年のシリーズチャンピオンを獲ることができたんだな、と思ってます」
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フォト/西野キヨシ レポート/JAFスポーツ編集部
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