東北ジムカーナ、新コース赤門初開催の第2戦PN3は畠山佳選手が開幕二連勝!!

レポート ジムカーナ

2025年5月8日

2025シーズンはJAF全日本ジムカーナ選手権 第4戦の舞台にもなる、宮城県仙台市に建つ赤門自動車テストコース。4月27日に開催された2025年JAF東北ジムカーナ選手権 第2戦は当地で初のJAF地方選手権となり、全く未知のコースに挑むスラローマーも多かった。全日本戦も控えていることもあり関東地区の全日本スラローマーも参戦し、前日練習から大いに賑わった。

2025年JAF東北ジムカーナ選手権 第2戦
2025年JMRC東北ジムカーナシリーズ第2戦
2025年JMRC全国オールスター選抜 第2戦
DIREZZA CUP

開催日:2025年4月27日
開催地:赤門自動車テストコース(宮城県仙台市)
主催:奥州VICIC

 桜がまだ残る4月末の奥州・宮城、ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所が建つことで知られる作並にあるのが、2024シーズンにJAF公認ジムカーナコースとなった赤門。仙台駅も抱える仙台市青葉区に位置し、アクセスにも優れた立地は魅力的だ。

 奥行き255m、幅55mと広く、最奥部が最大傾斜30°のバンクとなっているオーバルコースに囲まれるように、パイロンでコースを自由に設定できる広場があり、広場の手前部分はスキッドコースになっている。全体がすり鉢のような形状で排水を考慮した溝が設けられ、今回の一戦ではスキッドコースより奥が使われた。

 やはり赤門最大の特長は前述した30°バンクに尽きる。ここをいかに活用するのか? それともバンクを捨てて距離をとるのかは、卓越したスラローマーでさえも悩ませる。また、広場はグリップが高いが、雨が降ると一変。すり鉢状になっているが故に走れないほど水が貯まることはないが、路面のグリップは相当落ちるとの声も聞かれた。

 そして、雨があがった後は非常にダスティな路面になってしまうそうだ。ラリーではないが、前半ゼッケンは砂掃き役になってしまうこともありそうだ。また、ラインを一本間違えると路面には多くの砂が浮いているため、グリップが急激に変化することもあるとのこと。路面を読む力とともに、走行直前、そして走行中の判断力も試されるコースのようだ。

2025年JAF東北ジムカーナ選手権 第2戦の舞台となった、宮城県仙台市に建つ赤門自動車テストコース。JAF地方選手権初開催の一戦は、写真手前左のパイロンからスタートを切った。細長い敷地でしっかりと直線をとれるコースで、30°バンクは一番奥にそびえたち、手前がスキッドコースだ。
30°バンクはオーバルコースの1/4を占める赤門名物のセクションで、もちろん今回の一戦のレイアウトにも採用された。

 第2戦のレイアウト設定を担当した、主催した宮城県のJAF公認クラブ、奥州ビクトリーサークルクラブ(奥州VICIC)の吉敷憲幸氏は「来てもらえれば赤門の面白さが分かってもらえると思っています。今日も名物のバンクを活用したコースとしました。排水溝やグレーチングもあるので、水はけがいいのも特徴です。ただ、谷を抜ける風が強く吹くので、風対策は必要ですね」と赤門の特徴を語った。

 レイアウトについては「全日本を想定して左スタート、右ゴールにしました。基本フルパイロンなので、ミスコースをするようなややこしいコースにはしたくありませんでした。最終セクションで8の字や中央のスラローム区間もあり、ジムカーナの要素は盛り込みました。全日本ではバンクを2回通そうかな、と思っています。」と、約一カ月後に控える全日本戦に備えたことを明かした。

 今季は全7戦の東北地区戦、その第2戦には47のスラローマーが参戦。晴天の下でアツいバトルの幕が開けた。

今回の一戦を主催した宮城県のJAF公認クラブ、奥州ビクトリーサークルクラブ(奥州VICIC)の吉敷憲幸氏が組織副委員長と競技長を務めてレイアウト設定を担当。赤門の特徴やレイアウトの意図を語った。
赤門で開催される2025年JAF全日本ジムカーナ選手権 第4戦も想定したレイアウトは、コースの特徴を活かしたスタート直後のストレートや、中間計測点手前のバンクによる高速セクションと、広場にパイロンを設置したテクニカルセクションが組み合わされた。
上まで上がるのは度胸がいる30°バンク! 慣熟歩行に勤しむスラローマーたちの間では、バンクを使うか使わないか判断が分かれたようだ(左)。また、その手前に設定された定常円がバンクへのアプローチを更に悩ませた様子だった(右)。

2025年JAF東北ジムカーナ選手権 第2戦

PN1クラス

 PN1クラスは排気量1600cc未満で前輪駆動のPN車両によって競われる。なお、東北地区戦に設けられた4つのPNクラスでは、2025年全日本ジムカーナ/ダートトライアル選手権統一規則の第2章 第2条2)を満たすか、UTQGのTRAD WEAR200以上のタイヤが装着できる。また、FIA/JAF公認発行年またはJAF登録年が2007年1月1日以降の車両に限られる。

 当地での全日本戦を見据え、全日本PN1クラスで活躍する阪本芳司選手が参戦。スポーツランドSUGOの国際西コースでの開幕第1戦を制したディフェンディングチャンピオン、田澤拓実選手が阪本選手にどれだけ迫れるかに注目が集まった。

 第1ヒートのトップはもちろん阪本選手だが、現役大学生の松下武史選手が2番手につけて好走が光った。勝負の第2ヒートは路面温度も上がってダスティな路面も回復したにも関わらず、トップ2は軒並みタイムを上げられず、第1ヒートの結果がそのまま順位となった。

 優勝した阪本選手は「2本目の方が(路面は)食ったんですが、後半サイドセクションでリアタイヤが引っかかってしまってタイムを落としてしまいました。赤門はちょっと特殊な路面かもしれません。縦は凄くグリップするんですが、横はいきなりスッポ抜ける感じがありますね」と走りを振り返り、赤門の感想を述べた。

 更に「今回は全日本の調整で参加しました。今年は強敵が異常に増えてしまったんですが、緒方(嵩之)選手、金澤(和幸)選手、矢島(融)選手をなんとか抑え込んで、朝山(崇)選手、斉藤(邦夫)選手に一矢報いたいですね」と全日本戦への抱負も語った。

 そして、阪本選手もその走りの才を認めた松本選手は「前半セクションは大きく遅れなかったんですが、後半セクションで離されてしまっていたので、テクニカルセクションでの経験値が大きく足りないと実感しました。どうしてもSUGOが中心になっているので、テクニカルセクションが未熟です。今年は田澤選手といい勝負をしたいです」と自らの走りを分析した。今季のPN1は田澤選手と松本選手の争いが白熱しそうだ。

PN1クラスは阪本芳司選手(エリアスポーツヤリス71RS)がトヨタ・ヤリスを操って優勝した。
少数精鋭が競ったPN1はトップ3が表彰台に登壇した。左から、3位の田澤拓実選手(BSitzz匠スイフト)、優勝した阪本選手、2位の松下武史選手(DLGBつながるITヤリス)。

PN2クラス

 1500cc未満で後輪駆動のPN車両が対象のPN2クラスには昨季、SATW-2クラスの強豪・関勝哉選手が転向。そして、前輪駆動のホンダ・シビックから後輪駆動のマツダ・ロードスターへのドラスティックな変化にも関わらず、このクラスでもチャンピオンを獲得した。

 開幕戦を制したのは昨季、関選手と最後まで熾烈な王座争いを繰り広げた小室拓也選手だった。もちろん、昨季の新協和カートランドでの第3戦で1勝をもぎ取っている、近藤英明選手も参戦。更には関東からの刺客、ベテランの二木達也選手も加わって混沌としている。

 第1ヒートでまず、ターゲットタイムをマークしたのは二木選手。初挑戦となる赤門の30°バンクに迷いながらも、1分8秒台から1分7秒台にターゲットタイムを一気に押し上げた。「距離はとりつつも、クリップについた後は一気にアクセルを開けてバンクにマシンを預ける感じで走りました」とのことだ。二木選手のラインを、後続のスラローマーたちは踏襲していくことになった。

 そして、トップタイムは小室選手によって僅か0.059秒差で破られる。だが、このタイムをさらに上回ってきたのは関選手だった。誰よりも豪快にバンクを使い、広場でのスラロームの進入も明らかに他のスラローマーとは異なる鬼気迫るブレーキングを見せ、ひとり1分6秒台へと記録を伸ばして第1ヒートが終わった。

 そして運命の第2ヒートでは、PN1と同じくタイムを伸ばせないスラローマーが続出する。二木選手はベストタイムを押し上げたかに見えたがパイロンペナルティ。小室選手はタイムダウンとなってしまい、関選手が第1ヒートのタイムで逃げ切り優勝を確定した。

 関選手のウィニングランも気負いがあったのか、僅かにタイムダウン。「FRまだ2年目で難しくて、関東遠征で本庄に参戦したときにボコボコにされたのがいい刺激になりました。赤門は今回で3回目なんですが、バンクが他にないので気持ちよくのれたときは凄くいいですね。今回は最後のターンが上手くいかなかったんで、そこが悔やまれます」と振り返った。

 加えて「バンクは昨日からミドルミドルでいっていたんですが、今回は最初インについてからドーンっとバンクに膨らんでいくラインにしました。また何人かで関東の新潟戦に武者修行に行こうと思っています」と勝因とともに、今後の計画も明かした。

マツダ・ロードスターのワンメイクとなったPN2クラスは、関勝哉選手(AR☆QM速心DLロードスター)が優勝した。
PN2の2位は小室拓也選手(QMグリップDLロードスター)が入賞(左)。二木達也選手(エンドレスDLivロードスター)は3位を獲得した(右)。
PN2は上位4選手、左から4位の伊藤竜之選手(クイックDLBMKロードスター)、3位の二木選手、優勝した関選手、2位の小室選手が表彰を受けた。

PN3クラス

 1500cc以上で2WDのPN車両が集うPN2クラスは今回の一戦で最多、11選手のエントリーを集めた。ディフェンディングチャンピオンの熊谷駿選手は開幕戦と第2戦を欠場。昨季ランキング2位だった巻口洋平選手はSATW-2に転向した。変動があった中で開幕戦を制したのは、昨季ランキング3位だったスズキ・スイフトスポーツを駆る畠山佳選手だった。

 第1ヒートでは徐々に路面の砂も掃けてきた中、飯塚信男選手がロードスターRFを操って1分8秒台をマークしてターゲットタイムを樹立する。ZN8型GR86をドライブする佐々木聖選手が約0.2秒差まで迫るも、飯塚選手には届かない。一気に1分7秒271で更新してきたのは関東在住ながらも東北スラローマー、ロードスターRF勢の石井和則選手だった。最終ゼッケンの畠山選手は1分8秒台に留まり、「スラローム頑張らなかったのがトップタイムの秘訣だね!」と石井選手が満面の笑みで第1ヒートを折り返した。

 PN1とPN2は第1ヒートのタイムで勝負が決している今回の一戦。このまま石井選手の逃げ切りで終わるかに思われた。事実、飯塚選手も石井選手も第2ヒートは僅かにタイムを落としてしまった。しかし、この状況を打破したのが最終ゼッケンの畠山選手。石井選手を0.117秒上回るタイムでフィニッシュし、見事な逆転劇で制した。

「2本目はパイロンタッチしてもいいと思って行った結果です。前半の高速区間など、ブレーキングも攻め切れたところが良かったのかもしれません。重心が高いスイフトからすると、バンクはあまり上に行かないようにしました」と、畠山選手は勝利を決めた走りを振り返った。

 そして、「路面はSUGOよりもグリップは低く感じました。そしてダストが浮いているのも気になりました。今シーズンはシリーズチャンピオンを目標に、JAFカップも出場できればしたいと思っています」と続けた。

 一方、惜敗となった石井選手は「2本目、奥の左コーナーで微妙に路面のコンディションが『アレ?』って思いました。ABSも発動して余分な距離を走って、そこで集中力が落ちてしまいました。まだRFで数本しか走っていないので、この結果には満足しています。でも、悔しいですね」と無念をにじませた。

PN3クラスの優勝は、スズキ・スイフトスポーツを駆る畠山佳選手(DL QM GRIPスイフト)が果たした。
PN3表彰台の両脇はロードスターRF勢が占めた。石井和則選手(エリアμゼクラDLロードスター)が2位を獲得し(左)、飯塚信男選手(みちのくDLロードスターRF)が3位を守った(右)。
PN3は上位5選手が表彰を受けた。左から5位の藤原雄司選手(コニシタイヤ☆QM☆MINI)、4位の佐々木聖選手(DL-EBR犬GR86-ラブカ)、3位の飯塚選手、優勝した畠山選手、2位の石井選手。

SATW-2クラス

 東北地区戦独自のSATWの3クラスは、UTQGのTRAD WEARが280以上のタイヤを履くことが定められている。その中でSATW-2は、2WDのSA車両によって競われる。巻口選手は前述のとおり、PN3から古巣SATW-2に戻ってきた。開幕戦はディフェンディングチャンピオン阿部崇治選手に大差をつけられて、苦汁を飲んだ。赤門ではその悔しさをバネに巻き返しを図りたいところだ。

 第1ヒートはそんな巻口選手がスイフトを操り、1分6秒886を叩き出してトップに立つ。ホンダS2000を駆る阿部選手は1分7秒台に留まり、その差は開いた。

 第2ヒートを迎えたが、1分6秒台に入るスラローマーは現れないまま、ラスト前ゼッケンの巻口選手がスタート。ターンセクションの精度を上げてきた巻口選手は自身のタイムを0.43秒上げた。

 最終ゼッケンの阿部選手はこのタイムを聞かぬままスタート。駆動方式の違いから大きく異なる二人のバンクのライン。よりコンパクトに回りながら、出口で一気にバンクを駆け上がる巻口選手に対し、阿部選手は速度をとりにいく。スラロームは進入で速度をしっかり落とした巻口選手に対し、阿部選手の進入速度は高すぎた……。ここで二人のタイムに明暗が分かれ、阿部選手は1秒近くベストタイムを更新するも、トップタイムには0.46秒届かず。巻口選手がSATW-2復帰初優勝を挙げた。

「無我夢中で気がついたら終わってました。阿部選手に対しては、前半区間の直線でパワー差を上手く使えた感じです。パワーが上がっている分、テクニカルセクションはTW280のタイヤでは難しくなっていますが……」と、巻口選手は勝利を掴んだ走りを振り返った。

 続けて「昨日、絶望的なタイム差だったんですが、今日はしっかり修正できたのが良かったですね。1本目と2本目で路面の差はたいしてなかったと思います。出戻りで阿部選手にいじめられたので、ここでリベンジできてもう悔いはありません(笑)」と、巻口選手は走行後に喜びを露わにした。

 一方、阿部選手は「全体的に上手く走れませんでした。それだけです。前半区間で置いていかれましたね……。おつかれエンジンのパワー差で完全に負けてしまいました」と悔しさを滲ませた。

SATW-2クラスはスイフトを駆る巻口洋平選手(QUICK GRIPスイフト)がクラス復帰初優勝を遂げた。
阿部崇治選手(QメカS2000GT)はSATW-2でホンダS2000をドライブして2位を得た(左)。ZN6型トヨタ86を操る佐藤拓也選手(SKIP!86)が3位を獲った(右)。
SATW-2もトップ5が表彰された。左から5位の冨松元選手(通園スイフト白)、4位の畑本匠選手(BGつながるITDXLGR86)、3位の佐藤選手、優勝した巻口選手、2位の阿部選手。

SATW-4クラス

 4WDのSA車両で競うSATW-4クラスは昨季、チャンピオンを獲った佐柄英人選手に唯一土をつけ、今季の開幕戦を制した中村武留選手と、渡辺弘選手の一騎討ちとなっている。

 第1ヒートでは中村選手が1分7秒16でトップタイムをマークし、約0.5秒差で渡辺選手が追いかける。勝負の第2ヒートは中村選手がまさかのダブルパイロンペナルティ、生タイムではトップタイムを大きく押し上げたかに思われたが、更新ならず。

 最終ゼッケンの渡辺選手は、この好機をしっかり掴み取った。逸る気持ちを抑えるように各セクションを丁寧にクリア、見事0.99秒差でトップタイムを更新して王座争いを振り出しに戻す勝利を挙げた。

 渡辺選手は「2本目は失敗してもいいから全開で行ってやろう、と思った結果です。あとは中村選手がパイロンに触ってくれたのも勝てた理由ですね。中村選手の方がテクニカルは圧倒的に速いので、今日は運が良かったです」と、謙虚に振り返った。二人による王座争いは、最終第7戦までもつれそうだ。

SATW-4クラスは三菱・ランサーエボリューションⅨを駆る渡辺弘選手(ランサー)が一騎討ちを制した。
SATW-4はトップ3が表彰台に上がった。左から3位の小野敦史選手(Sマジック黒ヤリス)、優勝した渡辺選手、2位の中村武留選手(BODY・JACKワコーランサー)

BSC-2クラス

 BSC-2クラスは2WDのB・SA・SAX・SC車両によって競う。1999シーズン、A1クラスで全日本チャンピオンを獲得した菊池功悦選手、全日本スラローマーの飯野哲平選手や小武拓矢選手、合田尚司選手も参戦してツワモノたちによる戦いとなった。ただし、合田選手は愛車のトラブルにより、引地雄一選手とダブルエントリーとなった。

 第1ヒートは小武選手がリードする展開となり、同じく1分5秒台で続いたのが飯野選手。合田選手が1分6秒台で3番手につける。

 第2ヒートは一気にタイムが上がった。まずターゲットタイムを記録したのは小武選手。一気に基準タイムを押し上げて1分4秒682を記録。このタイムは全クラスでトップとなった。続く合田選手は借り物の車両でリズムがつくれず、1分6秒台を破れず伸び悩んだ。更に飯野選手がアタックするが、全日本戦に向けてタイヤを温存していることもあり、全体のグリップがなくタイムアップできず。

 そんな中、気を吐いたのは東北の雄・菊池選手だった。決してジムカーナ向きではない日産180SXを駆ってバンクを見事に使いこなし、距離を捨ててボトムスピードを稼ぐラインをとり、圧倒的なスピードで脱出してきた。スラロームの入りでも、暴れようとする車両をしっかりコントロールする貫禄の走りを見せたが、1分5秒台に留まり2番手。しかし、現役全日本勢にしっかり割って入るタイムを残した。

 優勝した小武選手は「今日は全日本を想定して新品タイヤを装着して走りました。2本目は上がらないと思ったんですが、非常に感触も良くタイムを上げることもできました」と走りを振り返った。赤門については「スライドしてからリアがすぐ止まってしまうので、ちょっと独特な路面です。いかに縦グリップを活かして走るかが攻略のポイントだと思います。もちろん、ひとつひとつのパイロンに対して精度を上げていくことも大切ですね」と感想を語った。

小武拓矢選手(シンシアYH和光スイフトS+)はスイフトを操り、BSC-2クラスで勝利を収めた。
BSC-2で日産180SXを駆る菊池功悦選手(DLマキシマAZUR180SX)は2位を奪取(左)。マツダRX-7をドライブする飯野哲平選手(DLクスコWMコサリRX-7)が3位を獲得した(右)。
BCS-2も上位3選手が表彰台に立った。左から3位の飯野選手と優勝した小武選手、2位の菊池選手。

2025年JMRC東北ジムカーナシリーズ第2戦

6クラス

 クローズドクラスとなる2025年JMRC東北ジムカーナシリーズ6クラスは一騎討ちとなった。アバルト595を操る伊藤研選手と、全日本戦を見据えて本番車両のホンダ・シビックで挑む橋本克紀選手の対決。しかし、車両の差もあって橋本選手が圧倒的なタイム差で制した。

「全日本の調整のために参戦しました。路面が特殊なので走っておいて良かったと思います。舗装が粗いこともあって、フロントとリアのバランスが非常に難しいサーキットです。昨日よりも路面温度が上がってグリップは上がるはずなんですが、リアの動きがセンシティブになる感じですね。全日本は金曜日から入るので、そこで最終調整をすることになると思います」と、橋本選手は赤門について語った。

6クラスはホンダ・シビックを駆る橋本克紀選手(メカスタBS桐生板金シビック)がトップで終えた。
6クラスは左からトップの橋本選手と2位の伊藤研選手(ABARTH595)、参戦した2選手が表彰台に登壇した。

 第2戦を終え、奥州VICICの代表で組織委員長を務めた畑山忠彦氏は「去年、コース公認を取るところから、ここまでやっとたどり着いたと思います。昨日の前日練習にも40台以上の選手が参加してもらい、300本以上走れたので経験もしっかり積み重ねることができました」と、今回の一戦を開催するまでの道のりを振り返った。

 そして「赤門は地元仙台で開催できることが、僕らにとっては一番です。手伝ってくれるクラブ員も増え、全日本に向けていくつかの課題もひとつずつこなしていきたいと思います。最後に、クラブ員皆が手伝いに来てくれることにとても感謝しています」と、全日本主催に向けての意気込みも語り、オフィシャルへの感謝を忘れなかった。

第2戦の組織委員長を務めた、奥州VICICの畑山忠彦代表が今回の一戦の総括と、全日本戦に向けてのコメントを残した。

フォト/鈴木あつし[Atsushi SUZUKI] レポート/鈴木あつし[Atsushi SUZUKI]、JAFスポーツ編集部[JAFSPORTS]

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